部品ごとの表示時刻をブラウザに数えてもらう

つくば市のホームページ制作会社

サイトの速さの話をするとき、話題はどうしてもページ全体の評価に寄っていきます。表示速度の指標が良いか悪いか、という会話は、1枚のページを丸ごと1つの数字にまとめた見方です。ただ、実際に手を動かしていて困るのは、もっと部分的なところではないでしょうか。商品の価格や在庫の表示だけが後から差し替わる、同意バナーが本文より遅れて覆いかぶさる、問い合わせフォームの中身だけがしばらく空白のまま残る。ページ全体としては速いのに、利用者が待っているその一角だけが遅い、という状況です。

この「部品ごとにいつ見えたのか」をブラウザ側で数えてもらう仕組みが、試験提供の段階に入りました。Container Timingと呼ばれるもので、Bloombergが提案し、Igaliaの手でChromiumに実装されたものです。Chromeの開発者向けブログでは、Chrome 148からオリジントライアル、つまり本番のサイトで期間限定で試せる段階に入ったことが案内されています。

ページ全体の指標では届かない場所

いま広く使われている表示速度の指標は、いずれもページを単位にしています。最初に何かが描画された時点、いちばん大きな内容が描画された時点。どちらも利用者の体感を大づかみに表すには便利ですが、面積が大きいことと、その部品が大事であることは別の話です。

商品ページを思い浮かべると、写真、価格と在庫、レビュー、おすすめ商品、決済のウィジェット、同意バナー、外部のチャットといった部品が同居しています。サーバー側で組み立てられるものもあれば、読み込み後にブラウザ側で描かれるもの、外部との通信を待ってから出てくるものもあります。この中で最大の面積を占めるのはたいてい写真ですが、購入の判断を止めているのは価格や在庫の表示だったりします。

さらに、いちばん大きな内容の描画時間は、利用者が操作した時点で計測が打ち切られます。気にしている部品がスクロールやクリックのあとに現れるなら、その部品は指標に載らないまま終わります。実際の訪問者から集めた計測データを扱っている事業者の記事では、同じページ、同じ機種でもこの数値は訪問者ごとに揺れる、と説明されています。画面の広さの違いもありますが、操作で計測が止まることも理由の1つです。

囲んで名前をつけるだけの計測

Container Timingのやることは、拍子抜けするほど単純です。測りたいひとかたまりの外側の要素に containertiming という属性を書き、値として自分でつけた名前を入れる。それだけです。

あとは PerformanceObserver で container という種類の記録を購読すると、その内側に内容が描かれるたびに通知が届きます。届く記録には、自分でつけた名前、最初に描画された時刻、最新の描画の時刻、これまでに描かれた面積の合計、最後に描画のきっかけになった要素などが入っています。描画がコンポジタに渡された時刻と、画面に出た時刻を分けて受け取ることもできます。

逆に、数に入れたくない部分には containertiming-ignore という属性を書きます。同意バナーの中のボタン、読み込み中の骨組み表示、装飾目的の要素、計測のために差し込んだ表示など、数えると面積が水増しされてしまうものを外せます。囲みの中に大きな別部品がある場合、これを外しておくとDOMをたどる処理も軽くなる、という副次的な効きもあるようです。

要素単位の計測と何が違うのか

これまでも elementtiming という属性で、個々の要素の描画時刻を測ることはできました。ただ、これは1つの要素につき1回きりの合図です。ウィジェット全体がいつ揃ったのかを知りたければ、中身の要素すべてに印をつけて回る必要があり、しかも後から差し込まれる要素には印がついていません。自社で書いていない部品には、そもそも手を入れられません。

提案の説明文書では、この不足を埋めるために書かれたJavaScriptの補助実装が引き合いに出されています。描画が始まる前にすべての子要素へ印をつけ、DOMの変化を監視して新しく入ってきた要素にも印をつけ、描かれた矩形を自前で管理する。動きはするものの、そのために描画をせき止めることになり、計測したい速さを計測が損なうという本末転倒に近い形になっていました。この補助実装は現在保守を終えており、正確な値が必要ならブラウザ側の実装を使うよう案内されています。

もう1つの違いは、記録が一度で終わらないことです。ひとかたまりの中身は、文字が先に出て、画像が後から届き、遅れて読み込まれるアイコンがさらに後から乗る、という順に埋まっていきます。そのため記録は候補として複数回届き、どの時点をその部品の揃った時刻と見なすかは書き手が決めます。面積の増加が止まったところを採る、最初の1件だけを採る、利用者の操作が起きるまでを採る。そうした選び方が想定されています。

ブラウザの内側でどう数えているか

実装を担当したIgaliaの技術記事では、既存の仕組みを組み替えて作った経緯が説明されています。Blinkの描画処理には、いちばん大きな内容の描画時間や要素単位の計測のために、文字と画像の描画を検出する部分がすでにあります。新しく描画の追跡を作るのではなく、そこで拾った情報を集約する道を足した、という説明です。

DOMが組み立てられる段階で、containertiming が書かれた要素とその子孫には内部的な目印が立てられます。containertiming-ignore があれば、そこで目印の伝播が止まります。おかげで描画が起きたときに、それが計測対象かどうかを即座に判断でき、対象でない場合の負担はほとんど生じません。対象だった場合は、描かれた要素からDOMを上にたどり、印のついた祖先へ報告が上がっていきます。

面積の集計には、描かれた矩形を重複なく足し合わせる領域計算が使われています。Skiaの領域オブジェクトを流用して、新しい描画のたびに既存の領域との和を取る形です。面積が増えない描画は記録として送られないので、通知の数も抑えられます。計測そのものが重くなっては意味がない、という割り切りが、この辺りの設計に表れているように見えます。

現時点の制約もはっきり書かれています。追跡できるのは文字と画像の描画で、動画やcanvas、SVGはまだ対象外です。Shadow DOMの扱いも初版では見送られており、要素単位の計測での方針が固まってからの検討とされています。深い階層を上にたどる処理の重さも、今後の最適化課題として挙げられています。

どこに印をつけると意味があるか

あらゆる部品に印をつけて回るのは、おそらく得策ではありません。実際の訪問者から計測データを集めている事業者の記事では、利用者の目に入り、かつ商売として意味のある部分から始めるのがよい、という考え方が示されています。売上や離脱に効く場所、先に進めなくなる場所、遅いと苦情の原因になる場所です。

具体例として挙がっているのは、冒頭の主役となる領域、商品のバリエーション選択、購入内容の確認、検索結果の一覧、同意バナー、外部から読み込まれるウィジェットあたりです。とくに同意バナーは、外部の仕組みがブラウザ側で組み立てることが多く、画像も見出しも持たない作りだと要素単位の計測では捉えにくいという事情があります。画面を覆って操作を止めるものなのに、既存の指標には載りにくいわけです。

地方の中小企業のサイトに置き換えるなら、規模は小さくても構図は同じです。トップの主役画像、料金表、予約や問い合わせのフォーム、地図の埋め込み、外部のカレンダー。このうちどれかが遅れて出てくることに心当たりがあるなら、名前をつけて測ってみる価値があります。名前は人間が読んで分かるもので、かつ商品IDのように変動する値は避けるべきだ、とも助言されています。集計したときに散らばってしまうからです。

注意したい点もいくつかあります。印は描画より前に存在していなければならず、後からJavaScriptで属性を足すと、それまでの描画は取りこぼされます。画面の外にある部分は記録されず、後からスクロールして見えても新しい記録が出るとは限らないので、表示領域に入ったかどうかを知る仕組みの代わりにはなりません。読み込み中の骨組み表示を囲みの中に入れたままにすると、その骨組みも描画として数えられます。最終的な中身の側に印をつけ直すか、骨組みを除外するか、集め方を調整するかの判断が要ります。

試験提供という段階の受け止め方

オリジントライアルはChrome 148から始まり、153までの期間が示されています。手元で試すだけなら実験的なウェブプラットフォーム機能の設定を有効にすれば足りますが、実際の訪問者から値を集めたい場合は、サイトごとに発行されるトークンをページに埋め込む必要があります。

このトークンの置き方には、先行して試した事業者がつまずいた落とし穴が紹介されています。ふつうは、機能を使うJavaScriptより前にトークンが読まれていれば動きます。ところがContainer Timingでは、属性そのものも試験提供の対象です。つまりブラウザが最初の containertiming 属性に出くわす前にトークンが読まれている必要があり、計測用スクリプトを描画の妨げにならない形で読み込んでいると間に合いません。結局、サイト側で自分のトークンを登録してもらって初めて値が集まり始めた、という顛末が書かれています。

集めた数値の読み方にも工夫が要ります。ある部品の描画時刻をそのまま見ると、ページ全体の遅れを丸ごとかぶった値になります。たとえば表示の切り替えのために本文全体を数秒隠す仕掛けが入っていれば、その裏で待たされた部品の時刻もそろって遅くなる。それをその部品のせいだと読むのは無理があります。そのため、最初に何かが描画された時刻を引いて差分で見る、という扱い方が採られています。ページが出始めてから、その部品が出るまでに何秒余計にかかったのか。こちらのほうが、直す場所を決めるには役に立ちます。

仕様はまだ動く可能性があり、項目名や細かい挙動が変わることも十分あります。集めた値も、当面は長く追いかける指標ではなく、早い段階の観測データとして扱うのが無難でしょう。それでもこの手の話は、標準になってから慌てて追いかけるより、試験提供のうちに1つか2つ印をつけて眺めておくほうが、広く使えるようになったときの動きが速くなります。属性を書き足すだけで始められるのは、入り口としてはかなり低いほうだと思います。

スパム対策の更新が終わったあとに確かめたい場所

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Googleが8月18日に「August 2026 spam update」の展開を始め、2日16時間ほどで完了しました。検索セントラルのランキング更新履歴に記録されているとおり、対象は全言語・全地域です。お盆明けに検索からの流入が少し動いた、という心当たりのある方もいるかもしれません。

スパムアップデートという名前は身構えさせますが、内容はGoogleがすでに公開しているスパムポリシーに沿って、違反を見つける自動システムを調整するものです。新しい違反の種類が増えたわけではありません。とはいえ、ふつうにサイトを運営していても意図せず触れてしまう項目はいくつかあります。公開資料をもとに、確かめておきたい場所を整理してみます。

今年三度目のスパムアップデート

Googleは検索の順位に関わる大きな更新を、ステータスダッシュボードのランキング履歴に記録しています。そこを見ると、今年のスパムアップデートは3月24日、6月24日、そして今回の8月18日で三度目です。コアアップデートのほうは3月27日と5月21日の二回でした。

目を引くのは展開の速さです。今回は2日16時間で完了し、6月の更新も2日1時間でした。11日以上かかった5月のコアアップデートや、26日を超えた昨年8月のスパムアップデートと比べると、明らかに短くなっています。展開が短いということは、順位の動きが出るならすぐ出て、すぐ落ち着くということでもあります。数日ぶんの数字だけで判断を急がないほうがよさそうです。

コアアップデートとは狙いが違う

コアアップデートは検索システム全体の評価の見直しで、違反がなくても順位は動きます。一方でスパムアップデートは、スパムポリシーに反する手法を検出する仕組みの精度を上げるものです。Googleはポリシーの冒頭で、違反行為は自動システムと、必要に応じた人によるレビューの両方で検出されると説明しています。後者は手動による対策につながり、違反したサイトは順位が下がるか、結果に表示されなくなるとしています。

この二段構えは実務のうえでけっこう重要です。手動による対策を受けた場合はSearch Consoleに通知が届きますが、自動システム側の評価が変わっただけなら通知は来ません。通知がないから何も起きていない、とは言い切れない一方で、通知が届いていれば原因の在りかははっきりしている、という読み方になります。

運営していると意外に触れやすい項目

ポリシーを読み直すと、悪意なく運営していても引っかかりうる項目が並んでいます。ひとつは利用者が投稿できる場所に溜まるスパムです。ブログのコメント、フォーラムの書き込み、ファイルのアップロード先などが例に挙げられており、サイト運営者自身が気づいていないことが多い、とGoogle自身が書いています。

もうひとつは、改ざんによって置かれたコンテンツです。既存ページへのコード挿入、新しいページの追加、本文への隠しリンクの混入、そして条件つきのリダイレクトが例示されています。検索結果から来た人だけ別のページに飛ばし、URLを直接開いた運営者には何も起きない、という形が典型です。長く動いているサイトほど、使わなくなったプラグインやテーマが入り口になりやすいところです。

第三者の記事を載せる形も気になりますが、ここはGoogleが線引きを明記しています。問題になるのは、ホスト側がすでに持っている評価を借りて上位に出すことが主な目的のときです。読者に直接届けることを目的とした寄稿、社説、記事広告、あるいは掲示板やコメント欄のような利用者投稿の仕組みは該当しない、と例外が並べられています。

安心してよい表現と、確かめたいリンク

隠しテキストの項目もよく誤解されます。白背景に白文字を置く、文字サイズや不透明度をゼロにする、CSSで画面外に飛ばすといった手法は違反ですが、アコーディオンやタブ、スライダー、ツールチップ、スクリーンリーダー向けのテキストは違反ではないと明示されています。使い勝手のために内容を出し分ける設計は、そのまま続けて構いません。

リンクについても同じで、広告やスポンサーとしてリンクを売り買いすること自体は否定されていません。rel=”nofollow” か rel=”sponsored” を付けて評価を渡さないようにしていれば、ポリシー違反にはならないと書かれています。過去に受けた掲載営業の名残が残っていないか、記事下やフッターのテンプレートも含めて見ておくとよさそうです。

順位が動いたと感じたら、まずSearch Consoleで手動による対策の通知を確認し、次に落ちたクエリとページを特定する。この順番で見れば、慌てて本文を書き換える前に原因の見当がつきます。展開はすでに終わっているので、ここからの数字は落ち着いた状態のものとして読めます。

ChromeとFirefoxの更新間隔が秋から短くなる

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ブラウザの新しい版が届く間隔が、この秋から短くなる。GoogleはChromeの安定版を4週間ごとに出してきたが、9月から2週間ごとに切り替える。ほぼ同じ時期に、MozillaもFirefoxで同じ方向の変更を試す。新機能が増えるという話とは少し性格が違って、これはサイトを作って納品したあとの面倒の見方、つまり段取りのほうに関わる変更だと思う。

Chromeは九月から二週間ごとに

Chrome for Developersの告知によると、新しい間隔での最初の安定版はChrome 153で、公開は2026年9月8日。ベータ版は各安定版の3週間前に出る。対象はデスクトップに限らずAndroidとiOSも含まれ、すべてのプラットフォームで同じ間隔になる。

変わらない部分もある。企業の管理者や、Chromiumを自社製品に組み込んで使う側に向けたExtended Stableは、これまでどおり8週間ごとのまま。DevとCanaryにも変更はない。更新の回数が増える代わりに、1回あたりに入る変更の幅は小さくなる。Googleはその点を、利用者への影響を抑えられて、公開後に問題を追いかけるときも切り分けがしやすくなる理由として挙げている。

切り替えの前後では、開発の締め切りにあたるブランチの日程も前倒しになる。告知には移行期の日程表が添えられていて、どの版がいつ枝分かれしていつ公開されるかが並べてある。個別の機能がどの版に入る予定かを追いたい場合は、Chromiumのダッシュボードや Chrome Status のロードマップで日付を確認できる。

Firefoxも同じ時期に間隔を詰める

Mozillaの開発者向けメーリングリストでは、Sylvestre Ledru氏が、Firefoxのデスクトップ版とAndroid版を9月から4週間間隔ではなく2週間間隔にすると告知している。最初の対象はFirefox 155で、公開予定は9月1日。これまでの日程なら出せなかったタイミングだ。

ただしMozillaはこれを実験と位置づけている。恒久的な変更と決め打ちせず、実際に走らせてみた結果を見ながら必要に応じて調整するという書き方をしている。開発者に倍の速さで働くことを求めるものではなく、準備できていない仕事を急がせるつもりもない、機能は必要なだけ時間をかけてよい、という説明も添えられている。頻度を上げる狙いは、出せる状態になったものが利用者に届くまでの待ち時間を減らすところにある。

四週間ごとで出る最後のChrome 152

現行の間隔で出る最後の版がChrome 152になる。ベータの告知を見ると、CSS側では音声や動画の状態に応じて見た目を変えられる擬似クラスが増えている。再生中や一時停止中、読み込み待ち、消音といった状態を :playing:paused のような形で書き分けられる。自前の再生ボタンを作るときに、状態の受け渡しをJavaScriptで持たずに済む場面がありそうだ。

ほかにも、既存の色を参照して透明度だけを変えられる相対的な指定や、入力欄の自動修正の効き方を制御する autocorrect 属性が入る。どれも派手な機能ではないが、実務でよく書いていた小さな回り道を減らす種類の変更が並んでいる。こうした細かい追加が、これからは半分の間隔で積み上がっていくことになる。

保守の段取りをどこで区切るか

頻度が上がって困るのは、たいてい機能そのものではなく、こちら側の段取りのほうだ。よくあるのが、保守の説明や見積書に「最新版のChromeとFirefoxで表示確認」と書いてあるだけで、いつ確認するかは決めていないというケース。間隔が半分になると、確認の回数を増やすのか、こちらで区切りを決めてまとめて棚卸しするのかを先に決めておかないと、追いつけていない感覚だけが残ってしまう。

現実的なのは、毎回は追いかけないと割り切ることだと思う。ベータ版で先に触れる期間は変わらず用意されているので、自分たちが関わるサイトで実際に使っている仕組みに関係する変更だけを拾い、それ以外は通常の保守の周期でまとめて見る。手の数が限られている小規模な制作現場ほど、この線引きを最初にしておく効果は大きい。

頻度が上がることには直接の利点もある。修正が手元に届くまでの待ち時間が短くなることだ。深刻な脆弱性の修正を定期便とは別に配る仕組みは以前からあるが、通常の不具合や表示の食い違いも、これまでより早く解消されるようになる。閲覧する側の環境が新しくなる速度が上がるという意味では、作る側にとって悪い話ではない。

もうひとつ、版番号を条件にした分岐や、対応範囲を版番号で書いた文書は、これから急速に古びていく。番号ではなく、その機能が使えるかどうかで判断する書き方に寄せておいたほうが、あとで書き換える手間は少なくて済む。ブラウザ側が速く動くようになるほど、こちら側は番号から距離を置いたほうが楽になる。

外向きの通信先をサイト側で絞れる仕組みがChromeに

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ページの中から外へ出ていく通信の宛先を、サイト側があらかじめ決めておく。そんな仕組みがChromeのベータ版に入った。Connection Allowlistsと呼ばれる機能で、少し前の版からオリジントライアルとして試験提供されていたものが、次の安定版で正式に出荷される段階へ進んだ。出荷予告によれば、デスクトップとAndroid、WebViewを対象に、利用者側で特別な設定をしなくても有効になるとされている。

使い方はHTTPのレスポンスヘッダー1本だ。Connection-Allowlist というヘッダーに、通信を許可するURLのパターンを並べて返す。ブラウザは接続を張る前に宛先を照らし合わせ、リストに載っていない相手には接続しない。自分自身のオリジンを含めたいときは response-origin という書き方が用意されている。対象になるのはfetchによるサブリソース取得だけでなく、画面遷移やリダイレクト、prefetchやpreconnectといった先読み系の指定、さらにWebSocketやWebTransport、WebRTCまで広い。文書だけでなく、Worker類にも適用できるとされている。

考え方としてはコンテンツセキュリティポリシー(CSP)の connect-src に近いが、CSPが読み込み元を用途ごとに細かく書き分けるのに対して、こちらは許可する宛先の一覧を一箇所にまとめ、接続を確立する手前でまとめて判定する。狙いとしてわかりやすいのは、外部から読み込んでいるスクリプトが何らかの理由で書き換えられ、フォームに入力された内容を見知らぬ宛先へ送り出してしまうような事故だろう。そうした通信を、ブラウザ自身が門番となって止める位置づけになる。

いきなり遮断せずに様子を見られる

現場的にありがたいのは、記録だけを取るモードが最初から用意されている点だ。Connection-Allowlist-Report-Only というヘッダーを使うと、実際の通信は止めないまま、リストから外れた宛先をReporting API経由で受け取れる。開発者ツール側の対応も入っているとされ、稼働中のサイトにいきなり適用して決済や地図が動かなくなる、という事態を避けながら、自分のサイトがどこへ通信しているのかを棚卸しできる。

一方で、現時点で実装を表明しているのはChromiumの系列だけだ。Firefoxはヘッダーの書式をめぐって意見の相違があり議論中、Safariは公式な立場をまだ示していないとされている。守りをこれ一本に預けるのではなく、これまで通りCSPを整えたうえで、対応するブラウザでは壁がもう一枚立つ、と考えるのが現実的だろう。中小企業のサイトでも、アクセス解析のタグ、チャットの窓口、フォーム、外部サービスの埋め込みと、気づけば通信先は増えていく。まずはレポート専用のモードで一度眺めてみると、思っていたより多くの宛先が並ぶかもしれない。

よくある質問の飾りが消えたあとの構造化データ

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検索結果の見た目にかかわる仕組みは、この数年でずいぶん整理されてきた。中でも設置していたサイトが多かったのが、質問と回答を検索結果の中に折りたたんで見せるFAQのリッチリザルトだ。表示そのものは今年の五月に止まり、その後もSearch Console側の対応が段階的に外されてきた。最後まで残っていたAPIのサポートが、今月で終わる。

ひとつの表示形式が消えるという話にとどまらず、構造化データを何のために書くのかという前提が静かに動いている。過去に廃止された型の顔ぶれと、逆に細かくなっている領域を並べて見ると、その動きが見えてくる。

段階的に外されてきた対応が今月で終わる

時系列を整理しておく。FAQのリッチリザルトが検索結果に出なくなったのは五月七日で、翌日の五月八日にGoogleのドキュメントへ廃止の告知が入った。六月にはSearch Consoleの検索での見え方のレポートと、リッチリザルトテストからFAQの扱いが外れた。ドキュメント側でもFAQのリッチリザルトに関する記述そのものが削除されている。そして八月、Search Console APIからのサポートが外れる。

実務上の影響は、どこまで自動化しているかで変わる。管理画面を目視で確認しているだけなら、六月の時点でレポートが消えているので今月は何も起きない。一方、APIを叩いてレポートを自社ツールやスプレッドシートへ流し込んでいる場合、FAQの項目を参照している処理は今月のどこかで結果が返らなくなる。制作会社が保守で運用レポートを自動生成しているケースでは、ここが静かに壊れる。数字が出なくなるのではなく、項目そのものが無くなるという壊れ方なので、エラーで気づけるとは限らない点に注意したい。

付け加えると、Googleは表示をやめただけで、ページに書かれたFAQの構造化データを読むこと自体はやめていないと説明している。マークアップを急いで剥がす必要はない、という整理になる。

消えていった型に共通していたもの

廃止されたのはFAQだけではない。手順を検索結果に並べて見せるHowToは、モバイルでの表示が絞られたあと、二〇二三年九月にデスクトップでも出なくなった。教育系のサイトで使われていたPractice Problemは、今年一月にSearch Consoleとそのレポート機能からサポートが外れている。

共通しているのは、表示される機会がそもそも少なく、表示されても利用者があまり触っていなかった型だという点だ。Googleの説明でも、使われる頻度が低く利用者への価値が大きくない機能を整理した、という言い方をしている。逆に言えば、検索結果の面積は有限で、そこに何を出すかは常に取捨選択の対象だということでもある。

もうひとつ見落としやすいのが、FAQのリッチリザルトが後半では、政府機関や医療分野の、広く知られた権威あるサイトにしか出なくなっていたことだ。同じマークアップを書いても表示されるかどうかは相手次第で、それ以外のサイトでは書いても出ないという状態が先に来ていた。今回の廃止は、その状態を正式に確定させたに近い。

この経緯は、リッチリザルトを前提にページを設計することの危うさも示している。手順を並べる形式が有利だと聞いてHowTo用にページを組み直した制作現場は当時それなりにあったはずだが、その表示は数年で消えた。表示形式は検索側の都合で入れ替わるものだと考えておくほうが、長い目で見れば手戻りが少ない。

構造化データ全体が縮んでいるわけではない

廃止の告知が続いたことで、構造化データそのものを縮小していく方針なのではという受け取り方が一部で広がった。ただ、Googleはこれを明確に否定している。整理の対象はあくまで使われていない一部の型であり、基本的な情報の伝え方をやめるわけではない、という立場だ。担当者からは、表示形式は移り変わるものだが、タイトルタグやrobotsの指定のように手放してはいけないものもある、という趣旨の説明も出ている。

実際、記事、パンくず、事業所情報、商品、動画といった定番の型は今も現役で、廃止の予定は出ていない。中小企業のサイトで効いてくるのは元々このあたりで、FAQの有無で検索流入が大きく動いていたサイトはそう多くないはずだ。手を入れる優先順位を決めるときは、廃止された型の話より、こうした残っている型が正しく出力できているかを見るほうが実りがある。

商品や価格まわりはむしろ細かくなっている

縮小の反対側で、記述が細かくなっている領域もある。七月には、販売者向けの商品情報にcategoryプロパティが追加された。文字列でカテゴリ名を書く方法と、コード体系で指定する方法の両方が使えるようになっている。加えて、セール期間の扱いを説明する節が新設され、開始と終了の日時を表すvalidFrom、validThrough、そして表示価格の有効期限を示すpriceValidUntilの使い分けが整理された。

この方向は分かりやすい。人間が読む文章から機械的に取り出しにくい情報ほど、構造化データで明示する価値が残るということだ。質問と回答は本文を読めば分かるが、そのセール価格がいつまで有効なのかは本文の書きぶり次第で判別できない。だからこそ価格や在庫、期間といった要素は、むしろ書式が整えられていく。

通販をやっていないサイトでも、この考え方は流用できる。営業時間、所在地、対応エリア、料金の条件といった、本文中では表現がばらつきやすい情報を構造化データ側で揃えておくと、後から自分たちで検算しやすくなる。表示のためというより、データとしての整合性を保つための作業に近い。

付随して、期間を持つ情報には失効という考え方がついて回る点も押さえておきたい。終了日を書いた以上、その日を過ぎた記述が残っていれば、それは単に古い情報になる。構造化データを入れるということは、更新の責任を一つ増やすことでもある。誰がいつ見直すのかを決めないまま項目だけ増やすと、数年後に手をつけられない塊になりやすい。

口コミの扱いに条件が足された

七月下旬には、レビュースニペットのガイドラインにも追記があった。やらせのレビューや、報酬と引き換えに書かれたレビューについての基準が加わっている。星の数を検索結果に出す仕組みは以前から人気があるが、その分だけ、出所の怪しい評価を集めて表示させようとする動きも起きやすい。基準が明文化されたのは、そこに線を引く必要があったからだろう。

地方の事業者にとっては、他人事ではない話でもある。レビューを集める施策を外部の業者に任せている場合、その集め方がガイドラインに触れていないかは一度確認しておきたい。表示が止まるだけならまだしも、サイト全体の評価に影響が及ぶ形になると、回復に時間がかかる。

制作の現場で見直しておきたいところ

まず、FAQのブロック自体は消さなくていい。検索結果に出なくなっただけで、訪問者にとって質問と回答の形式が読みやすいことは変わらない。むしろ、リッチリザルト目当てで無理に質問形式へ変形させていたページがあるなら、この機会に読み物として自然な形へ戻すほうが素直だ。表示のために作られた文章は、たいてい読みにくい。

次に、構造化データの出所を把握しておきたい。WordPressで運用しているサイトの多くは、SEO系のプラグインやテーマが自動で出力している。プラグインを乗り換えたり、テーマを入れ替えたりしたときに、古い型と新しい型が二重に出ていたり、逆にどこからも出なくなっていたりすることがある。リッチリザルトテストやスキーマの検証ツールで、主要なページを何枚か抜き取って確認するだけでも状況はつかめる。

そして、レポートの自動化をしているなら今月のうちに参照箇所を確認しておく。APIの項目が消える変更は、画面を見ているだけでは気づきにくい。数年単位で運用するサイトほど、こういう小さな失効が積み重なって、いつの間にか誰も中身を保証できない状態になりやすい。

構造化データは、検索結果を飾るための道具から、ページの内容を機械に正しく渡すための道具へと、役割の重心が移りつつある。飾りが減ったぶん、書いた内容が正しいかどうかだけが残る。派手さはないが、こちらのほうが手入れのしがいはある。Google検索セントラルの更新履歴は日付順に並んでいるので、こうした変更を追うときの起点として使いやすい。

次のChromeで増えるCSSと入力欄まわりの指定

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ウェブ制作の現場では、ブラウザの新しい版に何が入るかを追いかけるかどうかで、書けるコードの幅が少しずつ変わってきます。今回はChromeの次の安定版に向けたベータ版で公開された変更のうち、中小規模のサイト制作でも出番がありそうなものを並べてみます。

派手な目玉機能があるわけではありません。ただ、これまでJavaScriptを足して解決していた場面や、ブラウザ任せにするしかなかった挙動を、書き手の側で決められるようになる追加がいくつか含まれています。

再生中か一時停止かをCSSだけで見分ける

音声や動画の要素に対して、再生の状態に応じて当たる擬似クラスが加わります。再生中を表す:playing、一時停止の:pausedのほか、シーク中の:seeking、読み込み待ちの:buffering、止まってしまった状態の:stalled、消音中の:muted、音量が固定されている:volume-lockedの計7種類です。

これまでは再生ボタンの見た目を切り替えるだけでも、イベントを拾ってクラスを付け外しするコードが必要でした。状態がそのままセレクタになるなら、装飾はCSS側に寄せられます。動画を使った制作物が多い方は、書き方が変わってくるところだと思います。

元の色はそのままに透明度だけを変える

CSS Color 5で定義されているalpha()が使えるようになります。すでにある色の値を起点にして、透明度の部分だけを差し替えた色を作れる指定です。

色をカスタムプロパティで一括管理していると、同じ色の薄い版を用意するために別の変数を足したり、色の値を分解して書き直したりしがちでした。元の色を参照したまま透明度を変えられれば、配色の管理は素直になります。ブランドカラーを一箇所で定義して各所に展開する作りとは相性が良さそうです。

入力欄の自動修正を書き手が決められる

autocorrect属性が、どの要素にも書ける共通の属性として扱われるようになります。inputやtextarea、contenteditableを指定した箇所で、入力内容に自動修正をかけるかどうかを指定できます。

氏名や住所、型番のように、勝手に直されると困る値を扱うフォームは少なくありません。問い合わせフォームの取りこぼしは中小企業のサイトでは直接の機会損失になるので、こうした細かい制御が標準の属性で書けるのは実務寄りの改善です。

読み込み先を絞り込むヘッダー

レスポンスヘッダーで接続先の許可リストを指定し、そこに載っていない宛先への通信を接続の前段階で止める仕組みも入ります。想定していない外部への送信を、ページを配信する側の設定で断てるという考え方です。

コンテンツセキュリティポリシーと重なる部分もありますが、プラグインやタグを多く積んだサイトほど、外部との通信経路は把握しづらくなります。制作を引き継いだサイトの棚卸しに使える道具が増えた、という見方もできます。

デスクトップ向けの指定や端末性能の判定

このほか、インストール型のデスクトップアプリとして動かしたときにタイトルバーとして扱う領域を決めるwindow-dragプロパティや、端末のCPU性能の段階を取得できるAPIも追加されます。前者は従来のapp-regionを置き換えるもので、後者は重い処理を出し分ける用途が想定されています。

どちらも一般的なコーポレートサイトで今すぐ使う類のものではありません。ただ、ブラウザで動かすものの幅がどこまで広がっているかを知る目安にはなります。

ベータ版の内容は正式版までに変わることがあるので、この段階で本番に入れる話ではありません。Chromeの開発者向けブログに各項目の詳細が載っているので、気になるものがあれば一次情報を確認しておくと、正式に配信されたときに動きやすくなります。

SNSや動画の投稿の検索での見え方をSearch Consoleで追える

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Googleが今月、Search Consoleに「プラットフォームプロパティ」という新しい種類のプロパティを追加したと公式ブログで発表した。InstagramやTikTok、X、YouTubeに投稿したコンテンツが、Google検索やDiscoverでどのように表示され、どんな検索語句から人が来ているのかを、Search Consoleの画面の中で確認できるようになるというもの。すぐに全員が使えるわけではなく、数週間かけて段階的に開放されると案内されている。

これまでのSearch Consoleは、ドメインやURLの所有権を確認したうえで使うツールだった。自分で管理していないSNS上の投稿は、検索結果に出ていたとしても計測する手段がなく、実質的に見えない領域として残っていた。今回のプラットフォームプロパティは、サイトを持っていなくてもアカウントを連携するだけで登録できる点が従来と大きく違う。プロパティを追加する操作自体は既存の流れと同じで、追加画面から対象のサービスを選び、連携を承認していく形になる。

用意されているレポート

見られるのはパフォーマンスとインサイトの二種類のレポートとされている。パフォーマンスのほうは、クリック数や表示回数といったおなじみの数字に加えて、どの投稿とどの検索語句が実際の流入につながっているかを絞り込んで確認できる。インサイトのほうは、直近の傾向や反応の良かった投稿、検索から自分のアカウントがどう見つけられているかを大づかみに把握するための画面という位置づけになっている。ウェブサイトのプロパティで見慣れている画面構成にかなり近いので、普段からSearch Consoleを開いている人なら戸惑うところは少なそうだ。サイトを持たずに発信している人にも数字が届くようにしたい、という意図が説明されている。

気をつけたいのは、ここに出てくるのはあくまでGoogle検索とDiscover経由の数字で、各サービスのアプリの中で見られた分は含まれないという点。SNSの管理画面が出す数字とは母数がまったく違うので、単純に足したり、どちらが正しいかを比べたりするような使い方には向かない。あくまで検索という入口からの流入を見るための道具として、別枠で扱うのが無難だと思う。連携そのものも各サービスの認証を通す形になるので、誰のアカウントを誰が繋ぐのか、社内で運用担当が分かれている場合は先に決めておいたほうがあとで混乱しない。

中小企業のサイト運営という視点で見ると、これは「SNSは検索とは別のもの」という前提を少し見直す材料になりそうだ。店名やサービス名で検索したときに、自社サイトより先にSNSの投稿が並んでいるケースは珍しくない。どの投稿がどの語句で拾われているのかが分かれば、サイト側でどんな情報を厚くすべきかの判断もしやすくなる。連携できるアカウントを運用しているなら、自分のところに機能が届いたタイミングで一度のぞいてみる価値はあると思う。

Core Web Vitalsの2026年重大転換、新基準で制作現場が変わる瞬間

つくば市のホームページ制作会社

2026年3月にGoogleが実施したCore Web Vitalsの大幅な改定が、ウェブ制作現場に大きな変化をもたらしています。従来の評価基準から厳格化された新しい閾値への転換により、多くのサイトが新たな対応を迫られる事態となりました。LCPの「良好」基準が2.0秒を超えるサイトでは平均2〜4ポジションの順位低下が報告されるなど、その影響は検索結果にも如実に現れています。

今回の変更は単なる数値の調整ではありません。Googleがより厳格な基準を設定し、モバイル優先の評価を強化した背景には、ユーザー体験への根本的な考え方の変化があります。この新しい動きがどのような意味を持つのか、制作現場ではどう対応すべきなのかを整理してみましょう。

LCP基準の厳格化が意味するもの

2026年3月のコアアップデートで、LCP(Largest Contentful Paint)の「良好」基準が2.5秒から2.0秒へと短縮されました。これまで「普通に使える」と考えられていた多くのサイトが、一夜にして改善の必要があるサイトに分類されることになります。

LCPが2.0秒から2.5秒の間にあるサイトは「改善が必要」扱いとなり、2.5秒を超えるサイトでは競合の激しいクエリで平均2〜4ポジションの順位低下が確認されています。この変更が持つインパクトは、単純にサイトが遅くなったということではなく、Googleが求める「快適なウェブ体験」の水準が大幅に引き上げられたことを示しています。

制作現場で特に注意すべきは、ウェブトラフィックの60%以上がモバイルデバイスから来る現在の状況です。Googleはモバイル性能を2026年により重視するようになり、デスクトップで最適化されていてもモバイルで劣るサイトは見過ごされなくなりました。つまり、従来の「デスクトップで問題ない」という感覚は通用しなくなったということです。

INPが中核指標に格上げされた意味

もう一つの重要な変更が、INP(Interaction to Next Paint)の扱いです。INPが補助的な指標から、LCPやCLSと同等の順位シグナルへと格上げされ、3月18日のSearch Central ブログ記事で正式発表されました。

INPが200msを超える「改善が必要」レンジにあるサイトでは、平均0.8ポジションの順位下落が測定されています。この数値は一見小さく感じるかもしれませんが、競合激戦区では決定的な差となりえます。

INPが重視される背景には、現代のウェブサイトがより動的でインタラクティブになったことがあります。INPはユーザーのクリック、タップ、キー入力から次の視覚更新までの遅延を捉え、ページのライフサイクル中のすべてのインタラクションを考慮して最悪ケースに近い値を報告します。つまり、「時々重い」サイトは確実に検出されるようになったということです。

モバイル優先評価の実際的な影響

2026年の変更で最も実務に影響するのは、モバイル性能への重点シフトかもしれません。Googleはモバイル使用量がデスクトップを上回る現実を反映し、2026年のWeb Vitalsではモバイル性能がより重要な順位シグナルとなり、レスポンシブデザイン、遅延読み込み、タッチフレンドリーUI、高速なモバイルレンダリングの影響が強化されました。

これまでデスクトップでの快適さを重視してきた企業サイトでも、根本的な見直しが必要になります。反応しないボタンや過度なレイアウトシフトなどのモバイル性能不足は、直帰率やセッション時間などのエンゲージメント指標に深刻な影響を与え、SEOの課題をさらに深刻化させるからです。

実際の対応では、モバイル最適化をウェブサイト開発プロセスの最優先事項とし、レスポンシブデザイン、リソース重い要素の削減、合理化されたモバイルナビゲーションが鍵となります。つまり、「デスクトップを作ってからモバイル対応」ではなく、「モバイルファーストで設計してからデスクトップに展開」という発想の転換が求められています。

制作現場での実践的対応策

新しい基準に対応するために、制作現場で実際に取り組むべき点を整理してみましょう。まず測定の観点では、Googleはラボデータではなく、28日間の実際のChromeユーザーからのフィールドデータを使って順位を決定し、75パーセンタイルで判断するため、訪問者の75%が良好な体験を得る必要があります。

LCP改善では、画像をWebP形式で200KB未満に圧縮し、幅と高さを追加し、画面外画像に遅延読み込みを適用し、LCP要素をプリロードすることが即効性のある対策です。INPについては、使用していないWordPressプラグインを削除(多くのサイトが30個以上のプラグインを実行し、半数が何もしていない状態)、JavaScriptを遅延実行し、サードパーティスクリプトを削減することが重要です。

長期的な視点では、Google Search ConsoleのCore Web Vitalsレポートを使った自動監視設定、指標が閾値を下回った際のアラート設定、ページ重量・JavaScriptサイズ・読み込み時間の許容限界を定義するパフォーマンス予算の確立、開発ワークフローでの予算遵守が欠かせません。

Core Web Vitalsを一度きりの修正ではなく継続的な実践として扱う機関やチームが、強固な検索可視性を維持している現実を踏まえると、この新基準への対応は一時的な作業ではなく、制作プロセスそのものの見直しと言えるでしょう。2026年の変更は確かに厳しいものですが、それだけユーザー体験への本質的な取り組みが求められる時代になったということでもあります。

GoogleのGemini CLI登場で開発者の「面倒」が一気に解決。オープンソースでしかも日本語対応

つくば市のホームページ制作会社

4月に入って、GoogleがGitHubに投入したオープンソースのターミナルエージェント「Gemini CLI」が開発者コミュニティで話題になっています。Apache 2.0ライセンスで公開されたこのツールは、ちょっと面白い立ち位置にあるんですよ。

従来のCLIツールとは全く違うもの

これまでのCLIツールって、コマンドを覚えて、オプションを覚えて、ドキュメントを読んで…という手順でした。でもGemini CLIは、まるで同僚と話すように自然言語で「このディレクトリをクリーンアップして」「テストが通らない理由を調べて」みたいに話しかけることができます。

技術的に見ると、ReAct(Reasoning and Acting)ループという仕組みで動いていて、100万トークンという大きなコンテキストを持っているため、プロジェクト全体を把握しながら作業できるのが特徴です。MCPサポートも組み込まれているので、既存のツールチェーンとも連携しやすくなっています。

面白いのは「日本語対応」の部分

実際に試してみると、日本語のプロンプトでもきちんと理解してくれます。「このバグを直して」「コードレビューして」といった日本語指示に対して、適切にファイルを読み取って、分析して、修正案を提示してくれます。

これって意外と重要で、英語圏のオープンソースプロジェクトは日本語対応が後回しになることが多いのですが、Googleの自然言語処理の強みがここで活きているんじゃないかなと思います。

GitHub Trending上位に食い込んだ理由

4月第3週のGitHub Trendingを見ると、oh-my-codex(OMX)やHermes Agentといったプロジェクトと並んで上位にランクインしています。開発者が注目している理由は、やっぱり「無料でこのレベル」という点でしょう。

AnthropicのClaude CodeやOpenAIのCodex CLIは確かに優秀ですが、API費用がかかります。Gemini CLIは完全にローカルで動くわけではないものの、Googleの太っ腹な無料枠の中で使えるので、個人開発者や小規模チームには魅力的です。

中小企業の開発現場で使ってみたくなる理由

RESONIXでも実際に試してみましたが、これは現場で本当に役立ちそうです。特に新人エンジニアの教育や、既存コードベースの理解を深めたい時に威力を発揮します。

従来だと「このエラーは何が原因?」と聞かれても、先輩エンジニアが手を止めて説明する必要がありました。でもGemini CLIがあれば、「なぜこのエラーが起きているのか調べて、解決策を3つ提示して」みたいに指示すると、コードを読み込んで分析結果を出してくれます。

「Apache 2.0」が持つ意味

オープンソースライセンスの中でもApache 2.0は商用利用に寛容で、企業が安心して導入できます。Googleがこのライセンスを選んだということは、企業での利用を明確に意図しているということ。

実際、開発者向けツールの競争が激化する中で、Googleは「オープンソースで勝負」という戦略を取ったのが面白いです。MicrosoftのCopilot、AnthropicのClaude、OpenAIのCodexがAPI型サービスで課金している中、完全にオープンな戦略で差別化を図っています。

新しいツールが出るたびに「また覚えることが増えた…」と思いがちですが、Gemini CLIは逆に「覚えることを減らしてくれる」タイプのツールです。気になった方は、GitHubからクローンして試してみてください。導入も簡単で、5分もあれば動かせますよ。

GoogleがGemma 4でオープンソースAI界を完全に変えた。これもうフリーで最強じゃん

つくば市のホームページ制作会社

4月2日、Googleが突然Gemma 4をリリースしました。これ、ちょっと衝撃的すぎて開発者界隈がざわめいてます。なにせApache 2.0ライセンスで完全フリー、商用利用も改変も再配布も全部OK。しかもベンチマークスコアが前世代から倍近く跳ね上がってるんです。

性能がエグすぎる。数学89%、コーディング80%

まず数字から見てみましょう。Gemma 3から4への性能向上が異次元レベルです。

AIME 2026数学ベンチマークが20.8%から89.2%に。LiveCodeBenchコーディングスコアが29.1%から80.0%に。GPQA科学問題が42.4%から84.3%に。これ、誤字じゃありません。本当にこんなに跳ね上がってるんです。

しかも4つのサイズが用意されてて、一番小さいE2B(23億パラメータ)でもスマホで動く設計。一番大きい31Bモデルは現在オープンモデルランキング3位です。テキスト・画像・音声すべて処理できて、140以上の言語をサポート。

Apache 2.0ライセンスが革命的すぎる理由

でも本当にすごいのは性能じゃなくてライセンスなんですよ。

従来のGemmaは独自ライセンスで企業利用に制約がありました。でもGemma 4はApache 2.0。これ何を意味するかって、企業が自社のインフラで動かして、独自データで学習させて、改造したバージョンを販売しても全然OK。ロイヤリティも払わなくていいし、データを渡す必要もない。

つまり「GPT-4級の性能を持つモデルを、完全に自分のものとして使える」ってことです。これまでOpenAIやAnthropicのAPIに月数十万円払ってた企業が、一気に自社運用に切り替えられる可能性が出てきました。

GoogleがApache 2.0にした戦略的な狙い

なんでGoogleがこんな太っ腹なことをしたのか。これ、慈善事業じゃなくて完全に戦略です。

OpenAIとAnthropicはAPIビジネスで収益を上げようとしてる。でもGoogleは違うゲームをしてるんです。クラウドサービス(Google Cloud)、開発ツール、Android生態系を拡大したい。だからAIモデル自体は無料で配って、周辺サービスで儲ける作戦。

実際、Gemma 4はGoogle AI Studio、Android Studio、Vertex AIと連携がバッチリ。「モデルはタダであげるから、うちのプラットフォームを使ってね」という誘導が見え見えです(笑)

開発者にとって何が嬉しいのか

RESONIXの開発現場でも、これは相当インパクトありそうです。

まずコスト削減が半端ない。いままでClaude APIで月10万円払ってた処理を、自社サーバーで回せるようになる。初期投資は必要だけど、長期的には圧倒的に安い。

それとプライバシー。顧客データをOpenAIやAnthropicのサーバーに送りたくない案件って結構あるんですよ。でもGemma 4なら完全に自社環境で処理できる。

さらにカスタマイズ性。業界特有の用語や処理パターンを学習させたり、出力形式を完全にコントロールしたり。APIベースだと難しいことが、オープンモデルなら自由自在です。

エッジデバイスで動く意味

個人的に一番興奮してるのは、E2BとE4Bがスマホやラズパイで動くことです。

いままで「AIアシスタント作りたいけどサーバー費用が…」って諦めてた個人開発者や小さなチームが、一気に参入できるようになる。しかも完全オフラインで、レスポンスほぼゼロ秒。

IoTデバイスにAIを組み込むとか、店舗のタブレットに接客AIを入れるとか、可能性が一気に広がります。通信費もサーバー費用も不要で、プライバシーも完全に守られる。これ、中小企業のDX案件でめちゃくちゃ使えそうです。

オープンソースAIの新時代が始まった

Gemma 4のリリースで、AI業界の構造が根本から変わり始めてます。

これまでは「高性能AIを使いたければOpenAIかAnthropicに月額課金」が当たり前でした。でもApache 2.0ライセンスのGemma 4が登場したことで、「なんで毎月API代払ってるの?」って話になってくる。

特に中小企業にとって、毎月の従量課金って結構プレッシャーなんです。「今月APIを使いすぎて請求が高くなったらどうしよう」みたいな。でもオープンモデルなら、一度環境を整えれば後はハードウェア代だけ。

もちろん、自社運用にはそれなりの技術力が必要です。でも最近はOllamaやLM Studioみたいなツールで、普通の開発者でも簡単にローカルLLMを動かせるようになってる。Gemma 4も初日からこういうツールに対応してるので、導入のハードルは意外と低いかもしれません。