AnthropicがAIサイバー攻撃時代に「決して公開できないモデル」を発表した理由

つくば市のホームページ制作会社

AIモデルが「危険すぎて公開できない」と判断される。そんな時代がついに来ました。Anthropicが4月7日に発表したClaude Mythos Previewは、同社初の「限定公開」モデルです。サイバーセキュリティで驚異的な能力を見せる一方で、悪用されると世界のインフラが脅威にさらされる可能性があるからです。

27年前の脆弱性を見つけるAI

Claude Mythosのサイバーセキュリティ能力は、正直言って次元が違います。テスト段階で、世界中のサーバーで使われているLinuxカーネルの複数の脆弱性を発見。さらに驚くべきことに、OpenBSDという超セキュアなOSで27年間も見つからなかった脆弱性まで特定したんです。

これ、人間のセキュリティ専門家でも見つけるのは困難なレベルです。「AIが人間の専門家と同等の脆弱性発見能力を持った」とAnthropicは表現していますが、実際はそれを超えている気がします。

特筆すべきは、単発の脆弱性を見つけるだけでなく、5つの異なる脆弱性を組み合わせて全く新しい攻撃手法を作り出す「チェーン攻撃」まで可能なこと。従来のセキュリティツールでは対応が困難な、まったく新しい脅威レベルです。

Project Glasswing – 守るための限定公開

だからこそAnthropicは、Mythosを一般公開せずに「Project Glasswing」という防衛的サイバーセキュリティ・イニシアティブを立ち上げました。参加企業は厳選された40組織のみ。Apple、Google、Microsoft、Amazon、Cisco、Broadcomなど、まさに世界のインフラを支える企業たちです。

参加企業の役割は、自社システムや重要なオープンソースプロジェクトの脆弱性をMythosで発見し、パッチを適用すること。Anthropicは1億ドルの利用クレジットを提供し、さらにオープンソースセキュリティに400万ドルを寄付します。

Palo Alto NetworksのCEO、Nikesh Aroraは「AIが武器化される中で、守る側が優れた技術スタックを持てるよう支援している」と評価。実際、攻撃者より先に脆弱性を見つけて塞ぐ「先手必勝」のアプローチです。

中国企業の「モデル窃取」も同時発覚

興味深いことに、Mythosの発表と同じタイミングで、OpenAI、Anthropic、Googleが初めて脅威インテリジェンスを共有することも明らかになりました。中国のAI企業(DeepSeek、Moonshot AI、MiniMax)による「敵対的蒸留」攻撃への対抗策です。

敵対的蒸留とは、大量のAPIリクエストを通じて優秀なAIモデルの知識を「盗み取り」、安全機能なしのコピーモデルを作る手法。Anthropicによると、これら3社は2万4000の偽アカウントを通じてClaudeと1600万回以上やり取りし、モデルを複製しようとしていたそうです。

本来なら競合関係にある3社が協力するのは、それだけ事態が深刻だということ。安全機能のない「剥き出し」の高性能AIが悪用されるリスクに、業界全体で対処する必要があるんです。

Web制作・IT支援の現場で感じること

RESONIXのクライアント企業でも、最近サイバーセキュリティの相談が増えています。特に中小企業は「AIを活用したい」という要望と「セキュリティが心配」という不安を同時に抱えているケースが多い。

Mythosのような強力なAIがセキュリティ防御に使われるのは朗報です。ただ、同じ技術が攻撃にも使われる可能性があることを考えると、中小企業こそ基本的なセキュリティ対策をしっかり固めておく必要があります。

幸い、Project Glasswingで発見・修正された脆弱性情報は公開される予定。これによって、大手企業だけでなく中小企業のシステムも間接的に恩恵を受けられそうです。

AIセキュリティの新時代

Claude Mythosの登場は、AIセキュリティ分野の大きな転換点です。「AIが書いたコードの脆弱性をAIが見つけて修正する」時代がもう目前まで来ています。

中小企業の経営者や開発者にとって重要なのは、この技術革新を「怖い話」として捉えるのではなく、「守る技術が進化している」と前向きに理解すること。適切に活用すれば、従来では不可能だったレベルのセキュリティ強化が可能になります。

Mythosは一般公開されませんが、この技術で得られた知見やセキュリティ改善は、最終的に私たち全員に恩恵をもたらすはず。AIが「攻撃に使われる」面ばかりが注目されがちですが、今回のように「守るために使われる」事例も同時に進んでいることを忘れずにいたいですね。

IT導入補助金が「デジタル化・AI導入補助金」に名前変更。中小企業が意外と知らない3つの変更点

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びっくりしませんか?つくばの中小企業の経営者の皆さんは、まだご存知ないかもしれませんが、これまでの「IT導入補助金」が2026年から「デジタル化・AI導入補助金」に名前が変わりました。単なる名前変更じゃありません。

中小企業庁が3月30日に申請受付を開始したこの制度、実は過去に補助金をもらった企業には、厳しいルールが追加されているんです。知らないと、思わぬところで足元をすくわれるかも。

名前だけじゃない。3つの重要な変更点

名称変更の背景を中小企業庁に聞くと、「ITツールの導入にとどまらず、より踏み込んだデジタル化の推進及びAIの活用が重要であることを広く周知する観点から」との回答。要するに、国が本気でAI活用を推進したいってことです。

変更点その1:過去利用企業への厳格化
2022年から2025年にIT導入補助金をもらった企業は、今度申請する時に「3年間の事業計画」が必須になりました。しかも、給与支給総額を年1.5%以上増やす約束をして、達成できなければ補助金の全額または一部返還。正直、これは厳しい。

変更点その2:AIツールの見える化
ITツール検索で「生成AIを用いた機能を搭載したツール」「生成AI以外のAI技術を用いた機能を搭載したツール」が選択できるようになりました。これまでAIツールかどうか分からなかったものが、はっきり分かるようになったわけです。

変更点その3:実質的な狙い撃ち
補助率や補助額の基本的な枠組みは変わらないものの、AI機能を持つツールが明確に優遇される仕組みが見えてきています。つまり、AIを使わない企業は採択されにくくなる可能性があります。

つくばの中小企業が考えるべきこと

RESONIXがこの20年以上、つくば市の中小企業のWeb制作・IT支援をやってきて感じるのは、「補助金ありき」でIT投資を考える企業の失敗率の高さです。

現場で見ていると、補助金をもらってシステムを導入したものの、結局現場で使われず、無駄な投資になってしまうケースが後を絶ちません。特に今回の変更で、給与増額の約束まで入ってくると、本当に慎重に考える必要があります。

今回の制度変更で見えてくるのは、国の「中小企業よ、もっと本格的にDXに取り組め」というメッセージです。これまでのように「とりあえず会計ソフトを導入して」では済まなくなってきている。

実際の申請スケジュールと準備のコツ

一次申請の締切は5月12日午後5時まで。補助率は費用の1/4から1/2、最大450万円まで。ただし、申請には登録されたIT導入支援事業者との連携が必要です。

申請に必要な準備:
・GビズIDプライム(取得に約2週間)
・セキュリティアクション(★一つ星または★★二つ星の自己宣言)
・事業計画の策定(過去利用企業は特に重要)

うちのクライアントにも関係する話ですが、支援事業者選びが本当に重要になってきています。実績やサポート体制をきちんと確認して、できれば複数の事業者に相談してみることをお勧めします。

正直なところ、今回の制度変更は中小企業にとって諸刃の剣だと思います。真剣にDXに取り組む企業にはチャンスですが、安易な気持ちで申請すると後で痛い目に遭う可能性も。

デジタル化やAI導入で本当に自社の課題を解決したいなら、まず現在の業務プロセスをしっかり見直すところから始めるのが一番です。補助金の申請を検討される前に、一度RESONIXにご相談いただければ、現実的なアドバイスができると思います。

95%が失敗する「パイロット煉獄」から脱出せよ。中小企業がAIを実用化するたった一つの方法

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2026年4月に入って、AI導入に関する厳しいデータが相次いで公表されています。中でも衝撃的だったのが、MIT調査が明かした「95%の失敗率」という現実です。

MIT NANDA(National AI Development Alliance)イニシアチブが発表した「State of AI in Business 2025」レポートは、AI業界に大きな衝撃を与えました。調査は300以上の公開導入事例、150以上の経営者インタビュー、そして300億ドルから400億ドルの投資データに基づいており、その信頼性は極めて高いと言えます。

つまり、40%の組織がAI導入したと言ってるのに、実際に大規模なワークフロー統合に成功したのはわずか5%に過ぎません。残りの95%は「パイロット煉獄」と呼ばれる状態にハマって抜け出せない。これ、正直かなりヤバい状況じゃないですか?

中小企業に押し寄せる「PoC止まり」の現実

RESONIXでも最近、つくば周辺の経営者から「AIのPoCは成功したんだけど、そこから先に進まない」という相談が急増してます。まさに「PoCは成功したのに、本格導入には至らない」という問題です。

IDC/Lenovoの2025年3月調査では、PoCの88%が本格展開に至っていないことが判明しました。PoCが33件あれば、本番まで進むのはわずか4件です。うわー、これじゃあ投資した時間と予算がほぼ無駄になってしまいます。

なぜこんなことになるのか?PoC環境と本番環境のギャップ:PoCは少量のクリーンなデータ、限定ユーザーで動かすため成功しやすい。しかし本番では大量の実データ、多数のユーザー、既存システムとの連携が求められ、技術的ハードルが跳ね上がるからです。

失敗企業に共通する3つの致命的パターン

最新の調査結果を見ていると、失敗する企業には明確な共通点があります。

1. 目的が不明確
最初の失敗: CTOが「AI活用で競合に遅れるな」と号令。CS部門にAIチャットボットを導入したが、「何を解決するか」を定義しないまま開発開始。3ヶ月後、ボットは動くが利用率8%という事例が典型的。「とりあえずAI」じゃダメなんですよ。

2. データ基盤が整ってない
ある物流企業がAIによる需要予測を試みたものの、データが部門ごとに分散し品質も低かったため、予測精度が上がらず実運用に至らなかった。AIってゴミデータを入れたらゴミな答えしか返さないんです。当然ですが。

3. 複雑すぎる業務を一気に自動化しようとする
AIエージェントに「10段階の複雑なプロセス」を一度に任せると、それぞれのステップの精度が高くても、最終的な成功率は著しく下がり「使えない」状態になります。数学的に考えても、各ステップが95%の精度でも、20段階続けば成功率は36%まで落ちる。これじゃあ実用になりません。

成功企業がやってる「マイクロ自動化」という発想転換

じゃあどうすればいいのか。成功してる企業を見ると、全然違うアプローチを取ってることが分かります。

それが「マイクロ自動化」という考え方。複雑な長編ワークフローを1つのAIエージェントに任せるのではなく、「マイクロエージェント化(機能の細分化)」を行いますんです。

例えばトヨタの事例。トヨタ自動車は、生成AIエージェントシステム「O-Beya(大部屋)」を構築しています。面白いのは、いきなり全社導入じゃなくて、約800人のエンジニアを対象に月数百回利用されており、技術的な検討にかかる時間が平均40%短縮されたという成果が報告されていますという具合に、限定した範囲で確実に成果を出してること。

つくば市の中小企業でも同じことができます。いきなり全業務をAI化しようとするんじゃなくて、「請求書の文字起こし」とか「メール返信のテンプレート生成」みたいな、小さくて効果が見えやすいところから始める。これが王道です。

2026年の新しい流れ「PoCからPoBへ」

実は今年に入って、業界では新しい概念が注目されてます。それが「PoB(Proof of Business)」。その壁を越えるための新たな視点――Proof of Business(ビジネス実証)に注目しますという流れです。

従来のPoC(概念実証)は「技術的に動くかどうか」の検証でした。でもPoBは「ビジネスとして回るかどうか」まで含めて検証する。この違いが大きい。

PoCを繰り返すだけの「PoC疲れ」を避けるため、最初から本番導入を想定した「パイロット運用」が推奨されます。つまり、実証実験の段階から「本番でどう運用するか」まで考えて設計するってことです。

つくばの中小企業が今すぐできる脱出法

RESONIXの現場で見てきた実感として、成功してる企業は例外なく以下のステップを踏んでます。

ステップ1: 一番小さい困りごとから始める
大林組とか大企業の事例を真似しようとしちゃダメ。まずは月10時間くらいの作業を自動化できれば上出来です。

ステップ2: 成果を数字で測る仕組みを作る
業務時間の削減率だけでなく、売上向上への貢献度、従業員エンゲージメント(eNPS)、顧客満足度(NPS)など、財務・非財務の両面から評価します。「なんとなく楽になった」じゃなくて、具体的な数字で効果を把握する。

ステップ3: 段階的に範囲を広げる
1つのマイクロ自動化が成功したら、似たような業務に横展開。いきなり大きなシステムを作ろうとせず、小さな成功を積み重ねる。

現実的な話をすると、AIって魔法じゃないんですよ。地道で段階的な、実現可能なユースケースをひとつひとつ探してつぶしていくAIエージェント導入手法が、実は一番失敗を避けることができ、逆説的に最短方法となりえるんです。

うちのクライアントでも、最初は「ChatGPTで議事録を作る」程度から始めて、今では営業資料の自動生成まで発展させた会社があります。大切なのは完璧を求めずに、小さく始めて確実に成果を積み上げること。

95%が失敗する現実は確かに厳しいですが、裏を返せば正しいアプローチを取れば確実に成功できるってことでもあります。もしAI導入で悩んでることがあれば、一度RESONIXに相談してみてください。つくばの中小企業の実情に合わせた現実的な提案ができると思います。

マイクロソフトが100万人のAI人材を育てる。つくば企業が知らないと危険な理由

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つくばで中小企業を支援してきたわたしが、正直「これはヤバい」と感じたニュースが飛び込んできました。

4月3日、マイクロソフトが「2030年までに日本で100万人のAI人材を育成する」計画を発表したんです。同時に1兆6000億円という巨額投資も発表されました。

「また大企業向けの話でしょ?」と思った経営者の方、それは大きな間違いです。

人材が根こそぎ引き抜かれる日

今回のマイクロソフトの取り組みで、つくば市の中小企業にとって最も深刻な問題は何か。それはNTTデータ、ソフトバンク、NEC、日立製作所、富士通という国内主要IT企業5社との協力です。

これらの企業は既に、地方の優秀なエンジニアを採用する力を持っています。今回の100万人育成プログラムで、その吸引力がさらに強化されるわけです。

経済産業省は2040年までにAIおよびロボティクス分野で326万人が不足すると予測しています。つまり、すでに人材争奪戦は始まっているんです。つくば市の中小企業で「まだうちには関係ない」と考えているうちに、気がついたら求人を出しても誰も来ない状況になりかねません。

RESONIXのクライアントでも、「システム開発を外注したいけど、どこも人手不足で断られる」という話を聞く機会が増えています。

中小企業の勝ち筋はここにある

ただし、悲観ばかりする必要はありません。実はこの状況、見方を変えれば大きなチャンスでもあります。

日本の労働年齢人口の約5人に1人が生成AIツールを活用しており、世界平均の約6人に1人を上回っているというデータが示すように、日本企業のAI活用は想像以上に進んでいます。

つくば市の中小企業が今やるべきことは、専門エンジニアを雇うことではなく、既存の従業員をAI活用人材に育てることです。マイクロソフトのプログラムは確かに大企業中心ですが、AIツール自体は中小企業でも使えるものが増えています。

たとえば、経理業務でChatGPTを使って帳簿整理を効率化したり、営業資料をAIに下書きさせたりといった「小さな改善」から始めればいいんです。重要なのは、社員全員がAIを使いこなせる環境を作ること。

2026年はマルチエージェントAIの年になる

もう一つ、つくば企業が知っておくべき技術トレンドがあります。ガートナーが発表した2026年の戦略的テクノロジートレンドに「マルチエージェント・システム」が含まれていることです。

マルチエージェント・システムとは、複数のAIエージェントが協調動作しながら、人間に代わって仕事をしてくれる技術です。簡単に言えば、AIが複数連携して、より複雑な業務を自動化できるようになるということ。

これまでのAIは「一つの作業を手伝ってくれるアシスタント」でしたが、2026年以降は「チーム全体で連携して働くスタッフ」のような存在になります。中小企業にとって、これは人手不足問題の根本的な解決策になる可能性があります。

つくば企業が今すぐやるべき3つのこと

大手企業の動きに巻き込まれる前に、つくば市の中小企業が今すぐ始めるべきことを3つ挙げます。

1. 社内でAI勉強会を月1回開催する
ChatGPTやGoogle Geminiなど、無料で使えるAIツールの活用方法を社員同士で共有しましょう。「使ったことがない」という状態から脱却することが最優先です。

2. 業務の一部をAIに置き換える実験を始める
メール返信の下書き、会議議事録の要約、簡単な資料作成など、リスクの低い業務から試してみてください。失敗しても損失が小さい領域で経験を積むことが重要です。

3. AI活用をした競合他社の動向を調査する
同業他社がどんなAI活用をしているか、定期的にチェックしましょう。気がついたら大きく差をつけられていた、という事態を避けるためです。

マイクロソフトの100万人AI人材育成は、日本全体のAI活用レベルを押し上げる施策です。この波に乗り遅れた企業は、確実に競争力を失います。

つくば市の中小企業こそ、今のうちにAI活用の基盤を作っておくべきです。大企業が本格的にAI人材を囲い込む前に、自社なりのAI戦略を固めておきませんか。具体的な進め方で悩んだら、RESONIXに相談してください。長年この地域で企業のIT化を支援してきた経験を活かして、現実的なAI活用プランをお手伝いします。

AIが書いたフィッシング詐欺にもう騙される。中小企業が2026年に直面する現実

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つくばの中小企業の皆さん、正直に言います。もうフィッシング詐欺が見抜けない時代になりました。

攻撃者がAIを使ってより説得力のあるフィッシングメッセージを作成し、文体を模倣し、同僚や取引先、幹部から来たように見える現実的な偽の要求を作成しているんです。文法の間違いや不自然な表現といった詐欺の古い兆候は、以前ほど信頼できなくなったのが実情です。

もう「文法がおかしいから詐欺」は通用しない

これまでなら「あ、日本語変だし怪しいな」って気づけた詐欺メールも、今はAIが完璧な日本語で書いてくる。RESONIXが長年やってきた中で、つくばの会社でも「完全に本物だと思った」って声が実際に出てるんですよ。

小規模企業にとって、これはメールセキュリティとスタッフの意識向上において重要度を高めている。トレーニングは依然として重要だが、現在の脅威に合わせる必要があるわけです。つまり、従業員教育をアップデートしないとまずいってこと。

小さい会社ほど狙われやすい理由

5人のオフィスは500人の会社と同じくらい攻撃者にとって魅力的で、時にはそれ以上。小規模な組織はしばしば迅速に動き、つぎはぎのツールに依存し、自分たちは小さすぎて標的にならないと思い込んでいる。

この思い込み、本当に危険です。うちのクライアントでも「うちなんて誰も狙わないでしょ」って言う経営者がいるけど、それこそが攻撃者の思うツボなんです。

アイデンティティ窃盗リソースセンターによると、中小企業の81%が過去1年間にセキュリティ侵害および/またはデータ侵害を受けたという数字が全てを物語っています。これ、10社中8社ですからね。

費用対効果を考えた現実的な対策

とはいえ、つくばの中小企業に大手企業と同じセキュリティ対策をしろとは言いません。現実的に考えましょう。

フォーチュン500のセキュリティチームと同等になることは非現実的かもしれないが、基本的な脆弱性を強化することで曲線の先を行き、攻撃者にとってのターゲットになりにくくすることができるんです。

具体的には:

  • 二要素認証の導入 – もう必須です
  • 従業員の個別アカウント作成 – 各従業員は個別のアカウントを持つべきで、管理者権限は制限すべき
  • 退職者のアカウント即座削除 – 退職するスタッフは退職した日のうちに削除すべき

解決策は華やかではないが効果的なものばかり。派手なツールを買う前に、基本をきっちり固めることから始めませんか?

現場で見えてきた変化

実際にRESONIXで支援してきた中で感じるのは、現在のサイバーセキュリティトレンドは一つの大きなツールを購入することよりも、日常的なリスクを減らすことに関するもので、これをうまくやっている企業はセキュリティを別のプロジェクトとしてではなく、仕事を進める方法の一部として扱っているということ。

つまり、セキュリティって特別なものじゃなくて、普段の業務に組み込んじゃうのが一番ってこと。経理担当者には「こんな請求書詐欺があるよ」、営業担当者には「SNS経由でこんな攻撃があるよ」みたいに、実際のワークフローに結び付いた職種別の訓練が効果的です。

承認フローが命綱になる

支払い、アカウント変更、機密ファイルアクセスの承認ワークフローは、信頼できる電子メールだけではもはや信頼できないため、これまで以上に重要になりました。

どんなに完璧に見えるメールでも、お金が動く案件は必ず電話や対面で確認する。この一手間が会社を守ります。手間に感じるかもしれないけど、1回騙されたら失う金額を考えれば安いもんです。

つくば市の中小企業なら、まずは基本的なセキュリティ対策から。大げさなシステムじゃなくても、日々の業務の中でできることから始めてみてください。気になることがあれば、RESONIXでも相談に乗りますよ。

【NO.145】バイバイ、チャッピー

バイバイ、チャッピー

世界的なChat GPTの解約ムーブが起きています。

AIで世界を変えてくれたのは、Chat GPTが始まりでしたので
これ以上ないくらい感謝はしています。

だがしかしっ!今回は話しが違う。

わたしは「倫理」を大切にしてます。
なので今回は、惜しみもなく「バイバイ、チャッピー!」とお別れしました。

みなさんの中でも、今回の件でChat GPTを解約された人は多いのではないでしょうか?

「え?何が起きたの?」
という方もいると思うので、何が起きたかを登場人物と時系列順に簡単に説明させて頂きます。

まず登場人物
・ウォール・ストリート・ジャーナル、ご存じ老舗の報道機関です。
・Axios(アクシオス)、新興の政治専門のデジタルメディアです。
・Anthropic(アンソロピック)、Claude(クロード)AIを開発している企業。CEOはダリル・アモデイ
・OPenAI、ご存じChat GPTを開発している企業。CEOはサム・アルトマン
・国防総省(ペンタゴン)、現在の国防長官はピート・ヘグセス
・パランティア、軍事・安全保障向けの技術やシステムを提供する民間企業

2026年2月13日
ウォール・ストリート・ジャーナルが、軍がパランティアのプラットフォーム経由でClaudeを使用し、ベネズエラのマドゥロ大統領拘束作戦を行ったと報じました。
その後、Axios(アクシオス)が、「作戦の準備段階だけでなく、実際の作戦行動中にもClaudeが使用された」と追って報じました。

そして、Axiosが、国防総省の匿名高官の話として、「Anthropicがパランティアの幹部に対し、マドゥロ拘束作戦におけるClaudeの使用について問い合わせを行った」と報道。
民間企業が軍の機密作戦を「監査」しようとしているという見方は国防総省側の激しい怒りを買った。

ここまでの経緯を簡単にいうと
マドゥロ大統領拘束作戦にClaudeが使われたと報道されて、アモデイがパランティアに「あの報道まじすか?」と質問したら、ペンタゴンが「はぁ?民間が機密作戦に口出してんじゃねえよ」って激オコしたってことです。

2026年2月24日
ヘグセス国防長官がAnthropicのダリオ・アモデイCEOと会談し、2月27日の午後5時1分を期限として、軍事利用の制限を撤廃するよう最後通告を突きつけました。要求に応じない場合は、契約打ち切り、国防生産法(DPA)の発動、および「サプライチェーンリスク」への指定を行うと脅迫しました。

激オコの国防長官が、ペンタゴンにアモデイCEOを呼び出して
Claudeの制限を解除して、すべての機能を軍事的に使えるようにしろ、さもないとサプライチェーンリスク、つまり敵国のIT企業と同等のブラックリスト入りさせるぞ!と脅迫したわけです。

2026年2月26日
アモデイCEOは声明を発表し、「良心に従い要求には応じられない」として、大量監視と自律型兵器への使用禁止というセーフガードを維持する姿勢を明確にして、国防総省の要求を公式に拒否しました。

つまり、ペンタゴンの脅迫に対して「やだっ!」って答えたわけです(笑)

2026年2月26日
Anthropicが国防総省の要求を公式に拒否した同日夜、アルトマン氏は従業員宛てに社内メモを送付しました。メモの中でアルトマン氏は、「事の経緯はどうであれ、これはもはやAnthropicと戦争省(国防総省)だけの問題ではない。これは業界全体の問題であり、私たちの立場を明確にすることが重要だ」と述べ、アモデイ氏を支持する態度を明確にしました。また、大量監視や自律型兵器の禁止といったAnthropicの「超えてはならない一線(レッドライン)」をOpenAIも共有しているとし、事態の沈静化に協力したいと記していました。

ここが、結構重要なんです。
アモデイは元Open AIの人間で、アルトマンとの思想の違いから別企業であるAnthropicを立ち上げ、バチバチにやり合ってるライバル企業で、バチバチに仲が悪いんです。だけど、この件に対してはアルトマンは擁護に回ったのです。
なので、この時は世間はアルトマンを称賛しました。

2026年2月27日
期限の数時間前、トランプ大統領がSNSでアンソロピックを「急進左派のAI企業」と非難し、連邦政府のすべての機関に対してAnthropicの技術の使用を直ちに停止(6ヶ月の段階的移行期間を設定)するよう指示しました。
期限経過後、ヘグセス国防長官はアンソロピックを国家安全保障上の「サプライチェーンリスク」に指定しました。

期限前にアモデイが「やだっ!」って答えましたからね。
期限前にトランプ大統領もオコでした。
結果、Anthropicがブラックリスト入り。

で、ここがビックリ。
同日の27日
ライバル企業であるOpenAIが、国防総省との間で機密システムへのAI導入契約で合意したと発表しました。OpenAIのサム・アルトマンCEOは、Anthropicと同様の「大量監視と自律型兵器の禁止」という原則を法律やポリシーの枠内で合意に盛り込んだと主張しています。

これが世間を「はぁああぁぁあああぁぁああああぁぁあああぁあああ!」とさせたのです。

アルトマン、君は昨晩ライバルであるアモデイを擁護してたよね?
だからみんな称賛したんだよね?
なのに裏で交渉進めてたの?
Anthropicの主張と同じ内容で契約したってどういうこと?
なんでAnthropicはダメで、OpenAIなら同じ条件をペンタゴンが飲むの?それきな臭い!
と、なったわけです。

ブラックリスト入りさせといて、軍はその後のイランへの攻撃にClaude使ってるって、報道されて。

結果、Chat GPTの解約ムーブが始まりました。
アルトマンは解約を阻止したいので
その後、いくつもアップデートやサービスを公開。

やらしいんだよね動きが。
美しくない。

みなさんは、今回の事どう思いました?

サム・アルトマンの功績は、確かに素晴らしいと思うんですよ。
今の世界的なAIの進化は、サム・アルトマンのおかげと言っても間違いないと思いますからね。
だけど、今回の件はわたしはドン引きしました。

あと、今回の件でビックリしたのは
元々、軍事利用にAIの制限があったんだなということ。
わたしは既に制限なんかないと思ってました。

AIはさまざまなリスクも伴うものなので
Anthropicみたいな企業にアモデイのようなトップがいることは
わたしは安心できるなと思いました。

Just be hopeful.

【NO.144】英語の壁、AIでぶっ壊せる。
「わかりやすい日本語にして」のひと言が最強だった件

1日で人生を変える方法 「わかりやすい日本語訳版」

2025年ももう2ヶ月が過ぎました。
年始に「今年こそは○○するぞ」と目標を立てた人、正直に言ってほしい。今も続いてます?
安心してください、別に責めてるわけじゃない。むしろ今日は、そんなあなたにピッタリの話を持ってきました。

1月中旬、Xでやたらシェアされている投稿を見かけた。
海外のクリエイター、ダン・コーという人物が書いた英語のテキストで、テーマは「1日で人生を変える方法」。

今年の目標が続かない人に刺さる内容らしく、かなり拡散されていた。気になったので読んでみることにした。
ただ、当然ながら英語だ。

ブラウザの翻訳機能で日本語にしてみたけど、正直よくわからない。心理学の話やアドラーの引用が出てくるし、抽象的な概念が多い。直訳された日本語を読んでも「なんとなくわかるけど、腹落ちしない」という状態になる。
そこで試しに、このテキストをAIに貼り付けて「わかりやすい日本語に翻訳して」と頼んでみた。

これが驚くほど違った。
同じ内容なのに、すっと頭に入ってくる。AIは直訳ではなく、意味を理解した上で日本語として自然な文章に組み替えてくれる。文脈を読んで、省略されている主語を補い、日本人が読んで「なるほど」と思える表現に変えてくれる。
たったひと言「わかりやすい日本語にして」と付け加えるだけで、理解度がまるで変わる。

おかげでこの投稿の内容をしっかり理解できた。そして読んでみたら、これがかなり面白い。
せっかくなので、この内容を動画にしてみました。
動画は上に埋め込んでます。

数年前まで、英語圏の最新情報をリアルタイムで理解するには、相当な英語力が必要だった。留学経験があるとか、英語で仕事をしているとか、そういう人だけが持てる「情報のアドバンテージ」があった。
今はもう違う。AIに「わかりやすい日本語にして」と言えるかどうか。知っているか、知らないか。ただそれだけの差になりつつある。

英語の論文だって、技術的な知識だって、海外の料理レシピだって。
今まで「英語だから」と敬遠していた情報が、たったひと言で手に届くようになった。
知りたいことがあるのに、言語の壁で諦めていた時代は終わりつつある。世界中の知識はあなたのすぐそばにある。
また世界が一歩近づきました。

Just be hopeful.

【NO.143】たぶん、OpenAIの噂のデバイスはこれ。「画面のないAI」が目指す未来

シャツの胸ポケットに入る小型端末とLoveFrom×OpenAIのロゴ

OpenAIとLoveFromが開発中と噂される
コードネーム「Gumdrop」と、コードネーム「Sweetpea」。
今日は、このデバイスが目指してるんじゃないかと思う未来についてお話します。

今のところの有力な情報としては
「画面がない」

なるほど、謎に満ちてていいですね。
そうなると、わたしの予測としてはこれです。

ジョニー・アイブ氏がデザインするので、形状はもっとスタイリッシュになると思います。
最初からこれが完成するのは難しいと思いますが、これを目標にしてるんじゃないかと願望に近い予測をしてます。

先ほどの、画像でピンと来た人もいると思います。
そうです。
映画「『her/世界でひとつの彼女』に出てくる人工知能型OSの「OS1」です。
経口補水液のOS-1じゃないですよ。

この映画を見た人は、ご存知だと思いますが
このOS1のサマンサを声で演技するのはスカーレット・ヨハンソンです。

ここまで話すと、なるほどと思う人も多いと思います。

話は2年前に遡ります。
2024年5月、OpenAIが発表した「GPT-4o」のデモで使用された音声のひとつ「Sky(スカイ)」が
映画『her/世界でひとつの彼女』のスカーレット・ヨハンソンの声に酷似しているとして、大きな騒動になりました。

この騒動の主な経緯はこんな感じです。

  1. 公開と同時に「似ている」と話題に
    OpenAIがGPT-4oのリアルタイム音声対話をデモした際、その声のトーンや話し方が『her』のサマンサ(スカーレット・ヨハンソン)を彷彿とさせると、SNSを中心に大きな話題となりました。
  2. サム・アルトマン氏のツイート
    さらに騒ぎを大きくしたのが、OpenAIのCEOサム・アルトマン氏による投稿です。彼は発表の際、X(旧Twitter)に一言だけ「her」とポストしました。これが「映画を意識して作った」という決定的な証拠と見なされました。
  3. スカーレット・ヨハンソン氏による抗議声明
    その後、スカーレット・ヨハンソン氏本人が弁護士を通じて声明を発表し、以下の事実が明らかになりました。
    OpenAIからの出演依頼: 発表の約9ヶ月前、サム・アルトマン氏から「システムの声を務めてほしい」と直接依頼があったが、彼女は個人的な理由で辞退していた。

直前の再依頼: 発表の2日前にも再度依頼があったが、返事をする前に音声が公開された。

本人の怒り: 彼女は「あまりに似すぎていて、親しい友人やニュースメディアですら区別がつかないほどだったと、怒りとショックを感じる」と述べました。

  1. OpenAIの対応
    OpenAIは最終的に、Skyの音声を削除しました。 ただし、OpenAI側は「Skyの声は別のプロの声優のものであり、スカーレットを模倣したものではない」と主張し、意図的なコピーについては否定しています。

と、まぁこんなことがあったわけです。

スカーレット・ヨハンソン氏と和解したかどうかは分かりません。
出来れば和解していて欲しい(笑)
ほんと魅力的な声ですからね。
日本語版は、ぜひ林原めぐみさんが担当してほしいです。

サム・アルトマン氏が「her」とポストしたわけで
映画『her/世界でひとつの彼女』は、まず見ていて意識してるわけで

一回の失敗で、諦めるとは思えないのですよ。
発表の9ヶ月前に依頼があったということは、2023年8月頃ですよね。
現在のサム・アルトマン氏の認知度と力は、当時とは桁外れですからね。
しかも今回は、ジョニー・アイブ氏もタッグ組んでます。

コードネーム「Gumdrop」はペン型という噂もあります。
ペン型であってもいいけど、書ける必要はわたしはあまり感じないんですよね?
どうなんだろ?

もうひとつの最近の噂は、コードネーム「Sweetpea」
これはイヤホン型と噂があります。もしかしたら、こちらの方がOS1には近いかも。

個人的には、形状はどんなでもいいんですが
人工知能型OSが欲しいです。

あるんじゃないかなぁ〜(願望)
OS1みたいなデバイス。

劇中の「恋は、公認の狂気だ」ってセリフが好きです。
まだ映画を見られてない方、ぜひ。

Just be hopeful.

【NO.142】国産AIが必要だと思う、たった一つの理由

国産AIが必要だと思う、たった一つの理由

多分、この話に強い興味を持つ人は多くないと思う。
それでも最近、どうしても頭から離れないテーマがある。
それが「国産AI」についてだ。

正直に言うと、私自身もまだうまく言語化できていない。
だからこれは結論を押しつける文章ではなく、頭の中を整理するための思考の記録に近い。

現在、LLMと呼ばれる生成AIの主流は、
ChatGPT、Gemini、Claudeの三つだろう。
国産のAIも存在はしているし、開発も続いている。

国産AIを推す理由には、さまざまな立場があると思う。
海外製品に負けたくない、日本の技術力を信じたい、あるいは外貨を稼ぐ手段として、安全保障上の理由として
どれも間違いではない。

ただ、私が国産AIを重要だと感じる理由は、少し違うところにある。
それは、「日本語という文化を、誰に託すのか」という問題だ。

今の主要なAIは、日本語をとても流暢に扱う。
質問をすれば、的確で、丁寧で、一見すると完全に理解しているような答えが返ってくる。
けれど、AIが学習している日本語の文献量は、全体から見ればごくわずかだと言われている。
多くの知識の土台は、英語によるものだ。

ここで、ひとつの言葉を思い浮かべてみる。
「木漏れ日」

日本人であれば、その意味だけでなく
光の揺らぎや、空気の温度、静かな時間の流れまで、
自然とイメージできる言葉だと思う。

世界を見渡しても、この言葉とまったく同じ意味を持つ単語は存在しない。
もちろん、AIに「木漏れ日とは何ですか?」と聞けば、それらしい説明は返ってくる。
辞書的には、正解だろう。

ただ私は
「それで本当にいいのだろうか?」と、ふと立ち止まってしまう。
理解している“ように見える”存在に、言葉の未来を預けてしまっていいのか。

若い頃、「和暦って意味あるの? 西暦だけでよくない?」
と思ったことがある。
合理性だけを考えれば、確かに不要に見える。
でも今は、あの感覚が少し違って見える。

文化というものは、空気のように当たり前にそこにあるからこそ
失われる瞬間まで、その価値に気づきにくい。
そして、一度失われた文化は、
元の形では戻ってこない。

もしかすると、昔の日本人が現代の日本語を見たら、すでに驚くかもしれない。
それほど言葉は、少しずつ変わり、薄まっていく。

だからこそ、これ以上劣化させないための「受け皿」として
日本語を深く理解する国産のLLMが必要なのではないか
そんなことを考えるようになった。

文化は、なかなかお金にならない。
残すのは大変だし、効率も悪い。

それでも
「木漏れ日」という音の響きは、美しい。
意味だけではなく、その響きごと、後世に残していきたいと思う。

私は最近、こうした美しいものを残すことこそが
技術が果たすべき役割の一つなのではないかと
そんなことを考えている。

Just be hopeful.

【NO.141】「人手不足」の正体は少子高齢化ではなく「IT化不足」

「人手不足」の正体は少子高齢化ではなく「IT化不足」

最近、どこに行ってもよく聞く話は「人材・人手不足」についてです。

・人が集まらない問題
・人が辞めてしまう問題

だいたい、この2点のことが多いです。
今回は、この2点についての、わたしの持論・解決策をお話しさせていただきます。

1.人材が集まらない問題


「どこで聞いても人手不足、少子高齢化でどうしようもない。」

よく聞くお話しです。
まず、人材が集まらない時のポイントは3つ。

・少子高齢化は社会の問題であり、企業の問題ではない
・安く雇える都合の良い人材を求めすぎている
・そもそも人材不足ではなくIT化不足

ひとつづつ解説していきます。

①少子高齢化は社会の問題であり、企業の問題ではない
少子高齢化と人材不足を結びつけるのは
カッコつけて言うと「外的帰属」とか「自己奉仕バイアス」とかいいますが
要は、悪い結果を他人のせいにするということ。

ミクロの問題に対処できない時に、マクロの問題にする。
最近はこのようなマクロ依存が強くなっている傾向を感じます。

近年の政治への関心の高まりなんかも、ある意味そうだと思います。
仕事の問題、パートナーとの問題、子供の問題、体調の問題。
本来は「自分の足元で向き合うべきミクロの問題」から目を背けるために、
マクロな問題に声をあげる。そんな構図も見え隠れします。

「自己保護」が根源としてある人類にとって、当然の思考すり替えだと思いますが問題は解決しません。

”他人のせいにしてはいけない”
誰もが幼少時代に教えられたと思います。

親の問題でも、環境の問題でも、社会の問題でもありません。
「わたしの問題です。」

そもそも「問題」をマイナス視すること自体がもったいないと思います。
問題なんて、直したり解決すれば良いだけです。
ただの「醍醐味」です。

②安く雇える都合の良い人材を求めすぎている
会社側が都合の良い人材を求めるように、求職者は自分に都合の良い会社を求めています。
…そりゃ、マッチングしませんよね。

給与や待遇が悪くて、優秀な人材。
宝くじより当たらんと思います。

大谷選手が結婚した時に、ガチで落胆した女性がたくさんいたらしいですが
いや、ワンチャンないでしょと、これ以上ない軽蔑の眼差しで見ていた男性。
同じことやってますねん。

③そもそも人材不足ではなくIT化不足
これが結構根本的な問題の場合が多い気がしてます。
「なんでそんな作業してるんですか?」ってことが、かなり多いのが現実です。

タブレットを使って紙を減らせば DX だと思っている企業が多い中で、
本当の意味での IT 化や AI 化が現実問題かなり難しいのは、よくわかっています。

しかし、人材不足を本当に解消できる唯一の手段は、ここにしかないとも思います。

タブレットもスマホもそうですが、所詮ユーザーにしかなれないです。
プレイヤーになるにはPC一択です。

これと同様に、AIの無料ユーザーは、所詮ユーザーにしかなれないです。
プレイヤーになるには課金一択です。

わたしは、ユーザーが悪いとは1ミリも思っていません。
プレイヤーになりたがっているのに、行動がずっと「ユーザー」のままの人を見ていると
「なんなん?」とは思います。

2.人が辞めてしまう問題


まずポイント3つ
・人は辞めるということ
・やる気搾取は御法度
・せっかく育てたのに辞めちゃう

①人は辞めるということ
人は固定的なものではなく、流動的なものです。
人が辞めてショックなのは、わかります。
しかし、辞める前提で考える必要もあります。

中小企業の離職率で見ると、ざっくりこんな感じです。

企業規模(従業員数)     離職率
300~999人         16.1%
100~299人         19.0%
30~99人          16.0%
5~29人           15.6%
※出典:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況

これはあくまで平均で、もちろん業種によって大きく異なります。

離職率が高い業種
・宿泊業、飲食サービス業:26.6%
・生活関連サービス業、娯楽業:28.1%

離職率が低い業種
・製造業:9.7%
・金融業、保険業:10.5%

けっこう簡単に調べられるので、御社の業種で一度見てみてください。
平均の離職率と同等または低ければ、そこまで気にすることじゃないと思います。
一方で、平均より高い場合は、給与や待遇、人間関係などの問題がある可能性は高いです。

もちろん離職率は年齢によっても変わります。

年齢階級       離職率
19歳以下       43.1%
20~24歳       29.2%
25~29歳       21.8%
30~34歳       16.9%
35~39歳       14.8%
40~44歳       13.0%
45~49歳       12.0%
50~54歳       11.2%
55~59歳       10.3%
60~64歳       17.5%
65歳以上       14.1%
(参考)     全体平均15.0%

年齢が上がるにつれて、離職率が低下する傾向は、はっきりと出ています。
なので、離職率を下げたい!だけが目的であれば、高齢者の雇用でバッチリ解決できます(笑)

次に、中小企業の平均勤続年数は以下の通りです。
男性:10~13年
女性: 7~10年
※厚生労働省の調査による

ここで、注意する点は、離職率、平均勤続年は似て非なるものということ。
離職率は「人の流れ(フロー)」を見ているのに対して
平均年数は「今いる人(ストック)」を見ています。
この二つが混在すると肌感覚とのズレが起きます。

特に平均は、上下をカットしたトリム平均ではないので、平均値のマジックがあります。
「平均勤続年数」は、それ単体で見ると肌感覚とズレますが、「離職率」とセットで見ることで初めて意味を持つ(例:「平均は長いのに離職率が高い」=ベテランはいるが若手が辞めている会社)と理解するのがよいかと思います。
数値を見るだけで、数値が読めない人は、数値は追いかけない方が良いです。

結論で言うと、数値を読んで平均以下なら気になしない。
数値を読めない人は、そもそも気にしない。
これが一番です。

②やる気搾取は御法度
やる気搾取は大きく分けて2パターンあると思ってます。
・肩書を簡単にあげるパターン
・あげる肩書がない、給与があげられない、だから教育パターン

1)肩書を簡単にあげるパターン
⚪︎⚪︎リーダーとか、よく見かけますね。
責任だけあって、給与と権限が比例してない一番悪質なやる気搾取パターンです。
責任と給与と権限は比例して初めて成り立ちます。
このての企業はすぐに人が辞める傾向を強く感じます。

2)あげる肩書がない、給与があげられない、だから教育パターン
1)よりは良い気もしますが、あげれる肩書きがない、給与もあげられない、だから社員のモチベが上がらない
では教育して、モチベを上げよう。
んー幼稚園の頑張ったらシール貰えるみたいな感じは、大人には通用しないと思います。
先も述べましたが、モチベを上げるには
責任と給与と権限は比例して初めて成り立ちます。

やる気搾取は、見ていて一番美しくないとわたしは思います。

③せっかく育てたのに辞めちゃう
これもよく聞きますね。
ガッカリする気持ちはよくわかります。

わたしごとですが、ベンチャー企業時代に社長とぶつかった経験があります。
当時は「肩書は渡す・給与は渡す・しかし教育は徹底しない」という方針の企業でした。
幹部として、もっと社員教育を強めたかったわたしに社長が言いました。

「教育して成長すると、人は辞めるんだよ。人を集めるのにどれだけお金がかかると思ってる。」

はぁああああぁぁ?
と、当時は思いましたね。
器の小さい社長だなと。

「辞めたっていいじゃないですか、いつか今の自分があるのは
 あの会社で厳しくしてもらえたからと思ってもらえれば」と、言いましたが

わかってねぇなぁいう顔をされ、価値観の違いでそこから独立に向かいました。

でもね、20年以上経ってみて、あの時の社長の発言は「企業」としては間違ってなかったと思うんですよ。
現に今や5000人規模の企業になっていますからね。
企業とは「利益を上げるもの」と定義したとき、あの発言と決断は、正しいとも言えるわけです。

高いポジション、高い給与。
人は責任とお金と安心を抱え込んだまま、自分で動けなくなっていく。

そうやって“辞められない人”を増やすのが、経営としては一番ラクなんだろうな、とも思います。
でも、やらんけど。

わたしは、「いつ辞めてもいいし、辞めてもこの経験は血肉になる」
そんな時間を一緒に過ごせる会社の方が、少しだけ人間らしくて好きです。

人は辞めます。ITも進化します。
少子高齢化も、すぐには止まりません。

それでも、自分の会社の“人手不足”くらいは、
「時代のせい」じゃなく、自分たちの手でなんとかしていきたい。

Just be hopeful.