【NO.110】産業革命を復習しながら、ChatGPT-5に備える。

【NO.110】産業革命を復習しながら、ChatGPT-5に備え

先月に引き続き、ChatGPTのお話しです。

昨年12月にChatGPTのお話から始まり、中にはパソコン好きのオタクが騒いどるくらいにしか感じていなかった方もいるかと思いますが、先日ChatGPTを開発した企業であるOpenAI代表のサム・アルトマン氏が来日し、岸田首相との対談のニュースなどを目にして、ただのオタクの戯言ではない感を感じて頂けている時期かと期待しています。

この1ヶ月で、イーロン・マスク氏がAIの訓練を6ヶ月止めるように求める署名活動をしたり、イタリアがChatGPTを禁止したり、さまざまなニュースが流れました。

まず、イーロンマスクのお話しですが、ITに興味のない方だとマスク氏が反対してるんだからAIは危険なんじゃないか?と不安を感じた方もいると思います。

少しITに興味のある方だと、OpenAIはマスク氏が出資していたのに、なんで本人が反対するの?
と不思議に感じた方もいると思います。

確かに、マスク氏はOpenAIの共同設立者として出資しております。
しかし、元々は10億ドル出資する話でしたが、このままではGoogleにAI開発が負けるとマスク氏が主張し、自分が代表になることを提言しましたが断られ、仲違いになり出資も1億ドル程度で打ち切ったと言われています。

その後、マイクロソフトが10億ドルの出資をし、マイクロソフトの逆襲がすごいことになっています。

つまり、AIの訓練を6ヶ月止めるように求めたのは、今やライバルになってしまったOpenAIへの時間稼ぎなだけで、IT好きの中ではセコいことやってるなぁという感じでした。

その後、マスク氏が1万個のGPUを購入していることが発覚。
※GPUはサーバー構築に必要な頭脳部分のようなもの。

そして、こっそりとX.AIという企業を設立していることが発覚。
急展開で4月18日にはマスク氏が「TruthGPT」を発表。

後出しでTruth(真実)ってネーミングは、後出しで「元祖」って言ってるのに似てるというか、わたし的にはこういう立ち振る舞いのできる人間に恐怖を感じます。

次に、イタリアのChatGPTの禁止ですが、これは私的には英断とも愚断とも思えます。
変わらぬ素晴らしさ、変わる素晴らしさは常に同時に存在し、正解不正解はないと考えるからです。

シニョール!GDPもGPTも関係ないね、陽気に行こうぜフラッテロ♪

みたいな、ノリかは分かりませんが、意味のないGDP(国内総生産)を追いかけるより、文化を優先する思考であれば、後に大英断と評価されるかも知れません。

しかし、実際のところは文化優先の思考ではなく、個人情報保護の面からのようで、イタリアのデータ保護局は4月12日にOpenAIに対し、個人情報保護に対しての求める要件を満たせば禁止を解除すると要求。
なんで上から?と疑問が湧きます。

ミスリードのミスを認められない大人の印象が強いです。

また、産業を優先する場合は、AIの禁止は愚断となるでしょう。現在は第四次産業革命真っ只中です。
産業革命?
昔、社会で勉強したな。と思う方、ご一緒に復習しましょう。

産業革命の定義は以下の通りです。

第一次産業革命(約1760年 – 1840年)
この時期の革命は、イギリスを中心に発生しました。織機の発明や蒸気機関の登場により、繊維産業や鉄鋼業、運輸業が大きく発展しました。人々の生活や労働環境が変化し、都市化が進みました。

第二次産業革命(約1870年 – 1914年)
主にアメリカとドイツで発生しました。鉄道、電信、電気、内燃機関、化学工業の発展が特徴的です。大量生産と大量消費の時代が到来し、組織や企業の規模が拡大しました。

第三次産業革命(約1950年 – 1970年)
情報技術の発展が中心で、コンピュータやインターネット、通信技術の進化が生産性や情報の流通を変化させました。この時期は、デジタル技術や自動化技術の黎明期とされています。

第四次産業革命(21世紀初頭 – 現在)
人工知能(AI)、ロボット技術、インターネット・オブ・シングス(IoT)、ビッグデータ、バイオテクノロジー、3Dプリンティングなど、デジタル技術と物理的・生物学的技術の融合によって特徴付けられています。この革命は産業構造や社会システムを大きく変えると考えられています。

今が第四次産業革命真っ只中なのが、ご理解いただけると思います。

前回のレポートで、ChatGPTは流行りではなく、インターネットと同じか、それ以上の革命を世界に起こすと言っていたのは、この定義があるからです。

革命なんて、大袈裟だなぁと思った方もいたかと思いますが、産業革命なので革命です。

繰り返される産業革命は、新たな技術が生まれるので、当然消える技術もあります。
現在までの産業革命で、完全ではなくても消える、もしくは減少した仕事を5つずつあげてみます。

第一次産業革命
手織り工 – 機械織りによる織物生産の発展により。
手紡ぎ工 – 紡績機の普及により。
馬車の運転手 – 蒸気機関や鉄道の登場により。
船頭 – 運河や鉄道の発展により。
人力車夫 – 鉄道や蒸気船の普及により。

第二次産業革命
蒸気機関車の運転手 – 電気やディーゼル機関車の登場により。
人間の電話交換手 – 自動電話交換機の普及により。
石炭ガス製造業者 – 天然ガスや電気の普及により。
馬車製造業者 – 自動車の登場により。
製氷業者 – 冷蔵技術の発展により。

第三次産業革命
タイプライター修理技師 – コンピュータやワードプロセッサーの普及により。
テレックスオペレーター – ファックスや電子メールの普及により。
写真現像技師 – デジタル写真技術の発展により。
電話ボックスの管理者 – 携帯電話の普及により。
アナログレコード製造業者 – CDやデジタル音楽の普及により。

第四次産業革命
ビデオレンタル店員 – オンライン動画配信サービスの普及により。
銀行の窓口係 – オンラインバンキングやATMの普及により。
郵便局員 – インターネットや電子メール、宅配サービスの発展により。
製造業の労働者 – ロボットや自動化技術の発展により。
タクシー運転手 – 自動運転車やライドシェアサービスの普及により。

第四次は現在進行中なので、一般的に言われている今後の予測が入っています。

AIに仕事を奪われるという考えも一概に間違いではないですが、産業は進化すれば、必ず先細る産業はあります。これが産業の歴史であり、歴史が繰り返されているだけです。

ChatGPTが何が便利なのかわからないという方もいます。

何が便利なのかを簡単にいうと
これまでは人の知識だったものを、自分の知識に出来るということです。

これ勘違いしてる方も多いのですが、AIが考えて答えていると思っているようです。
それは間違いです。

あくまで、誰かの考えをAIがまとめてるに過ぎません。

ChatGPTのGPTとは、Generative Pre-trained Transformerの略で、
「生成可能な事前学習済み変換器」という意味です。

事前学習済み変換器ですので、この世に誰1人答えの知らない質問には当然答えられません。
元は誰か人間の知識であり、AIの知識ではありません。

また、日本政府は今のところChatGPTに制限を設ける予定はありませんと発表しています。
つまり、第四次産業革命に国として諦めずに挑むと表明している訳であります。

ChatGPTを規制している学校があるようですが、もしそのような学校にお子さんが通われていたら、将来イタリアに移住させないのであれば、転校させることを強く推奨します。

イタリアに移住もさせず、転校もさせず、第四次産業革命に挑む日本に解き放つのは無責任すぎます。

昔、京大のドイツ語の何でも持ち込み可の試験にドイツ人を持ち込んだ天才がいますが、ChatGPTを規制する学校はそういう天才を認めたくないところなのだと思います。
社会はそういう天才が生き残るんですけどね。

先日の会見で、サム・アルトマン氏はまだChatGPT-5の開発も始めていないし、予定もないと発言していますが、世界を変えようとしている人間が、そうそう簡単に本当のことをいうとはわたしは思えません。

ChatGPTを含め、今続々と発表されているAIには特徴がありまして、それが「プロンプト」です。
プロンプトを呪文とスラング語で言ったりしますが、つまり「指示」のことです。
この指示が上手く出せるか出せないかで、AIは大して役に立たなかったり、すごく役に立ったりします。

消える職業もありますが、必ず増えるのは「プロンプトエンジニア」という仕事です。
いかに的確な指示をAIに出せるかのプロになります。

今後のAI産業時代に重宝されるのは
「考えを言語化できる人」

このような人です。
これは話すということでも、文章で書けるということでも大丈夫です。
しかし、話すのが好きだったり、文章書くのが好きだったりでは意味がありません。
的確に人に伝えられるかが重要になります。

苦手な人は、ChatGPT-5が出るまでにこの部分の克服が良いかも知れません。

最後に、サム・アルトマン氏がなぜ日本に訪問したのか?
他の先進国ではなく、なぜ日本に?

ネガティブ要素でいえば、良いATMというのもあるかも知れません(笑)
ポジティブな要素だと日本は、AIに対して他国よりもズバ抜けた許容性の高さがあるからです。

なぜなら、アトムやドラえもんを生み出した日本だからと考えます。
今、日本の第一線で働いている人は、ドラえもんを読んで育ったアトムの子。

そう、あなたがいる国だからかも知れません。

Just be hopeful

【NO.107】人生100年時代の嘘

【NO.107】人生100年時代の嘘

よく耳にする言葉です。
あまりにこの「人生100年時代」のワードが一人歩きしている印象が強いのでレポートの題材にします。

まず結論から言うと、人生100年時代は現時点では嘘である。
いつしか人生100年時代は来る可能性はゼロではないが、現時点では数学的にも技術的にも無理と言われている事実を知っておいた方が良い。

この言葉を信じる多くの人が、以下のようなグラフを目にしている。

平均寿命の推移

これは、厚生労働省の発表している「図表1-2-1 平均寿命の推移」のグラフです。

このグラフや、この数値を元としたグラフを見て
あぁ、日本の平均寿命がどんどん上がってる。これは平均寿命100歳になる日も近いな。

と、感じた人も少なくないと思う。
まず第一の勘違いとして、人生100年時代は日本の平均寿命が伸びたことで生まれたワードだと多くの人が思っている。

この言葉の始まりは、ロンドンビジネススクールのリンダ・グラットン氏とアンドリュー・スコット氏の2016年の著書、「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略」で提唱された言葉です。

この本が日本でも発売され、あの総理大臣に絶対にしてはいけない人ランキング1位の
小泉進次郎氏がこのワードを使用したことで、日本でも広く浸透しました。

ウケることばかり言ってるので、小泉氏は芸人かと思ってたのですが、政治家だったんですね(笑)
個人的には、疲れてる時に小泉氏の動画を見ると、笑えて楽になるので芸人としては好きです(笑)

そして2017年9月には、安倍晋三元首相を議長とした「人生100年時代構想会議」が設置され、「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略」の著者であるリンダ・グラットン氏も唯一の外国人メンバーとして招聘されました。

しかし、2021年11月には、この「人生100年時代構想会議」は廃止されています。

日本の平均寿命が伸びているのは事実であり、
100歳以上の長寿者が増えているのも事実です。

1989年(平成元年)の日本の総人口1.231億人に対し100歳以上の長寿者は3,078人。
2021年(令和3年)の日本の総人口は1.257億人に対して100歳以上の長寿者は86510人。

この数字を見ると、確かに100歳以上が28倍に増えているわけです。

ここで、第二の勘違い。
私やあなたが100歳まで生きるという根拠にはなっていない。
先ほどのグラフの通り、2040年の推計平均寿命でも男性は83.27歳。

最後に、第三の一番大きな勘違い。
平均のパラドックスという、数字のトリックをほとんどの人が知らない。
これが一番の問題です。

数学で使われる「平均」というものは、複雑なものを簡単に理解させてくれる便利なものでありますが、真実を誤魔化すトリックとして最も利用されるもので、使い方によっては思わせたい思考に誘導できる数値に操作できます。

どういうこと?
そう思う人も多いと思います。

平均寿命は、高齢者の生存年数がどんどん伸びてる結果だと思っていませんか?
これは、そう思わせる為のトリックなので、引っ掛かって当然でもあります。

平均値を上げるのは、高齢者の生存年数ではなく、若者の死亡数の減少なのです。
1989年(平成元年)の29歳までの年間死亡者数は19690人。
2021年(令和3年)の29歳までの年間死亡者数は8363人。

平均が上がるのは、一部の高齢者の寿命が伸びているのももちろん含まれれますが、数字を大きく動かしているのは、若者が若くして命を落とすことが少なくなっていることが大きな要因です。

平均寿命が伸びていて、100歳以上の長寿者が増えているのは事実ですが
人生100年時代、つまり平均寿命が100歳になるのは嘘です。

全ての人工臓器が作れて、全て保険適用になれば可能性はゼロではありませんが(笑)
単純計算すればわかります。
人口の半分が寿命80歳、残りの半分が寿命120歳まで生きて、平均寿命が100歳です。
あるわけないです(笑)

わたしは色々なところで、この平均寿命のトリックの話をしています。
なぜかというと、人生100年時代というワードに対して
「生きれる」という希望より「死ねない」という不安を感じている方が多いからです。

なので、ただのトリックですよ!と話しています。
不安を煽ることで、メリットがある人たちがこの世には寂しくも大勢いるのです。

もし、「生きれる」と希望を持ってる方には、こんな種明かしの話ごめんなさい。
そんな希望を持ったあなたは、きっと100歳まで生きられます♪

この至る所で見る「平均」というもの
本当に注意した方がいいです。
簡単に騙されます。

おまけに、平均のパラドックスのお話をします。
このトリックを理解すると、あなたの平均値の見方がガラッと変わると思います。

例えば、
年収100万〜500万円
年収500万〜1000万円
年収1000万以上
の、この3つのどの層でも5年前の平均所得より増えたと報道されたとしましょう。
はい、待ちに待った好景気です!

この情報を聞けば、誰もがみんなの給料が増えたと感じると思います。

わかりやすくするために、日本の人口を5人と仮定して説明します。
Aさん、Bさん、Cさん、Dさん、Eさんの年収と3つの層の平均年収は以下のとおりです。

平均年収

平均所得が増えたと報じられていましたが、実は5人とも年収が20%減ったのが事実とします。
そうなると、こうなるわけです。

平均年収2

5人とも年収が20%減っているのに、全ての層の平均年収は増えています。
報道は嘘ではないのです。
みんなが勝手に勘違いしてるだけです。

これが平均のパラドックスの一例です。
結構何でも操作できます。

まず、データの収集は結構大変で、お金がかかるわけです。
じゃあ、誰がそのお金を出すかって、そのデータをうまく活用したい人がいるわけです。

多くのデータは、スポンサーがいます。

世の中、さまざまなワードが飛び交ったり流行ったりしますが
基本的には、全て閉ざされた文脈の中でのポジショントークです。

ポジショントークを全否定するつもりはありません。
面白みのない真実より、何かが脈打つのを感じるポジショントークの方がロマンがある場合があります。

でも、多くの人を煽る感じの人生100年時代は
not for meです。

Just be hopeful

【NO.106】シンギュラリティが目前のこの世界で、我々人類は何を目指し、何を考え、何をして生きていけば良いのか?

シンギュラリティが目前のこの世界で、我々人類は何を目指し、何を考え、何をして生きていけば良いのか?

シンギュラリティとは、人工知能が人間を超えて進化し、人類の社会や文化を大きく変えるとされる現象を指します。

そのような状況において、人類は自分たちが何を目指し、何を考え、何をするべきかという問いに対して、様々な意見があります。

一つの考え方として、人類は科学的進歩を目指し、人工知能を利用して自然界や人間の知識を深め、さらなる進化を目指すことができます。
また、人工知能がもたらす技術的進歩を活用して、人類が抱える問題を解決し、より良い未来を目指すこともできます。

一方で、人工知能が人類を超えて進化することに対して、懸念や不安を抱える人もいます。
そのような場合には、人工知能の開発には責任を持ったアプローチをとり、人工知能が人類に与える影響を十分考慮し、その発展を管理することが求められます。

さらに、シンギュラリティがもたらす変化が人類の社会や文化を大きく変えるとされることから、人類はそのような変化を受け入れるために、新しい価値観や考え方を持つことが求められるかもしれません。

また、人類が目指すべきことは、個人レベルでも様々です。
誰もが自分にとって最良の選択をすることが大切です。

自分にとって最良の選択とは?

自分にとって最良の選択とは、個人が考えるにおいて、自分が最も幸せで、意義のある生き方をすることができるような選択を指します。

個人が最良の選択をするためには、自分の価値観や考え方を明確にすることが大切です。
また、自分が望む未来をイメージし、それに向けて行動することも重要です。

ただし、個人が最良の選択をすることは、周りの環境や社会的条件なども左右されるため、常に容易ではありません。

そのため、個人が最良の選択をするためには、自分自身を知り、自己理解を深めることが大切です。
また、自分が最良の選択をするためには、他人とのコミュニケーションや協力、自分自身を信頼できる人間関係を築くことも重要です。

はい、ここまで↑の文章、わたしが書いものではありません。
ここからわたしが書きます。

今話題のChat GPT、つまり人工知能が書いた文章です。
わたしはこのAIにタイトルの「シンギュラリティが目前のこの世界で、我々人類は何を目指し、何を考え、何をして生きていけば良いのか?」という質問と、途中で「自分にとって最良の選択とは?」と追加質問しただけです。

シンギュラリティを日本語訳すると「特異点」となりますが
特異点とは、本来数学における用語であり、特に微分学や微分積分学で使われます。

現在一般的にに言われているシンギュラリティは、この数学用語の意味ではなく「技術的特異点」のことを意味します。

技術的特異点を簡単に言うと、今までには無かった技術が開発され、飛躍的に進歩を遂げるスタート地点のことをいいます。

この説を提唱したのは、アメリカのレイカーツワイル氏で、2045年にシンギュラリティが起こり、人工知能が飛躍的に進歩して人工知能が人間を超えると発表し物議を醸しました。

レイカーツワイル氏は、MIT出身の天才発明家で、IT業界ではとても有名な人物で、1982年にスティービーワンダーと組み、シンセサイザーを開発したのも有名です。

1990年に出版した「知的機械の時代」では、多くの未来技術の予測をして86%の的中率
そのレイカーツワイル氏が2005年の出版物「ポスト・ヒューマン誕生:コンピューターが人類の知性を超えるとき」で2045年に起きる技術的特異点を提唱し、世間一般に技術的特異点という概念を広めるきっかけを作りました。

わたしもこの2045年の技術的特異点を信じている1人でした。
あと20年ちょっとあるので、それまでに政治、経済はもちろん、人類の思考レベルも上がり
それはそれは理想郷の世界が出来上がると夢見ておりました。

しかし、ここ最近の人工知能のレベルアップをみていると、正直不安を感じ出しました。
2ヶ月前のレポートで紹介した自動画像生成AIなどもそうですが、数ヶ月前はもう過去でして、常に進化をしています。

ちょっとペース早くね?
このペースで技術ばかり進歩しても、社会が追いつかない。

そう感じる中、日本が誇る天才の落合陽一が先日いっておりました。

シンギュラリティは2025年にくる。

ありえる。
しかしこれは早すぎる。

まだ人類はエネルギー問題を解決出来ていないどころか、ベーシックインカムすら導入出来ていない。

冒頭の人工知能が書いた文章を読んでいただければ、何か感じていただけると思う。

現状ではまだ、あたかもそれっぽいことを書いてるだけだが、大きくズレてはいない。
もちろんこれも数ヶ月すれば、どうせまた大きな進化を遂げるのは目に見えている。

何よりすごいのが、そのスピード。
A4原稿1枚分が10秒かからずに、目の前で書かれていく。
これは一般人にはまず無理なスピード。

また、実は現状でも文章以外にプログラムも書ける。

一流の物書きや、一流のプログラマーよりは優れていないとしても、現時点で人類の平均能力は余裕でクリアしているといっても過言ではない。

これから数年で人類が準備できることとしたら
価値観の変化しかないかもしれない。

目的や結果や評価のための
学びも仕事も意味がなくなるというか勝ち目がない。

とにかく楽しむ。
これに尽きるかもしれない。

Just be hopeful

【NO.105】フェアトレードという考え方。

あらかじめおことわりしておきます。
わたしはフェアトレードの組織を推奨している訳でもなければ
この組織の考え方に全面的に同意している訳でも、全ての活動を理解している訳でもありません。
その辺どうなってるの?という疑問はあります。
敵意はミリもありません、興味しかありません。
ただ、このフェアトレードに対しては知識がまだ薄いので、その為のおことわりです。

では何故、フェアトレードというワードを使うかというと、世界的に認知されている組織であり
活動もご存じの方が多いのと、フェアトレード自体でなくても、方向性としてはそっちだよね。
と考えるからです。

フェアトレードをご存じない人もいると思うので、簡単に説明します。
歴史は古く、第二次世界大戦が終わってすぐの1947年のアメリカから始まったと言われています。
日本では1974年の現代から半世紀前くらいからある活動です。

一般的なのは、チョコレートの原料であるカカオ生産です。
発展途上国では、1400万人もの人たちがカカオ生産によって生計を立てていると言われていて、そこでの深刻な問題の1つに、児童労働があります。

その人数は約1億5千万人といわれ、世界の子どもの10人に1人の割合になります。
児童労働の要因は当然貧困です。
貧困だから児童労働が必要になり、児童労働を強いられた児童たちは教育がない為貧困になる。
この負の連鎖を断ち切るために、フェアトレードがあります。

単純に児童労働を禁止するだけでは、カカオの生産量は下がり、さらなる貧困に進みます。
その為、児童労働をさせていない生産者からは、カカオを適正価格で買い取るという取引です。

適正価格で取引されたカカオから作られるチョコレートは、もちろんその分値段が上がります。
豊かになり過ぎた我々の環境では、チョコレートは贅沢品という認識は薄れていますが、世界的にいうとチョコレートは先進国で消費される贅沢品であり、その贅沢の為に発展途上国の児童が犠牲になっていることは、消費者である我々は知る必要はあるとは考えています。

フェアトレードで生産された商品には、フェアトレードマークがついています。

カカオ以外だと、食品ではコーヒーが有名です。
身近な物ですと、スタバのフェアトレードイタリアンローストです。

フェアトレードを知らなくても、スタバのコーヒーが出てきた時点で、それってエシカルのこと?
と思った人もいるかと思います。

そうです。
フェアトレードの思考の元はエシカルです。

スタバでは毎月20日のエシカルDayでは、フェアトレードイタリアンローストが日替わりコーヒーになっていることが多いです。

エシカルとは「倫理的な」という意味で、地球環境や、人、社会に対して配慮されたものを購入・消費したり、またそのような商品のことを指します。

わたしは表面上だけというか、パフォーマー的な環境問題への取り組みには、これ以上ない軽蔑の目で見るのですが、ガチで貫き通す人にはリスペクトしかありません。

例でいうとパタゴニアの創業者のイヴォン・シュイナード氏ですね。
自然環境に配慮した商品を作り続け、売上の1%を自然環境の保護に充てる活動だけでもすごいのに、その思考から多くの人からの支持を得て売上は伸び続け富豪になり、富豪になると周りから富豪と言われるのが嫌だから本人と家族が保有していた30億ドル(約4300億円)の株式全てを環境保全団体などに寄付。

で、“地球が私たちの唯一の株主” ですって。
かっこよすぎて鼻血が出ます。

ちなみに、パタゴニアには数多くのフェアトレード商品があります。

これと真逆なのが、最近話題のSHEINじゃないでしょうか。
ブラックフライデーとかも、吐き気しかしません。

わたしが言いたいのは
価格が高いものは良いと言ってるのではありません。
価格は安いほうが良いという考えを、見直す時期に来ている。

ということです。

日本人の「道徳=モラル」は世界トップクラス評価ですが。
日本人の「倫理=エシカル」は、かなり低く評価されています。
※厳密には倫理はethics(エシックス)で、ethical(エシカル)は「倫理的な」です。

道徳とは、人が守るべき個人的な行動範囲や善悪の基準。
倫理とは、社会において人が守るべきことや善悪の基準。

つまり、個としての道徳はレベルが高いが、集団としての倫理はレベルが低いということです。

個としては強いのに、集団としてダメなのは、何ででしょうね?
チームワーク? リスペクト? コミュニケーション力?

パタゴニアの創業者のイヴォン・シュイナード氏の著書
「社員をサーフィンにいかせよう パタゴニア経営のすべて」でも読んで勉強してみようと思います。

資本主義の限界といわれていますが、共産主義に向かう訳じゃないです。
向かうのは新資本主義、つまり倫理資本主義です。
倫理を理解しないと、これからの時代は闇です。

Just be hopeful

【NO.104】画像生成AIについて

【NO.104】画像生成AIについて

先日、つくば市で車を運転していた時のことなのですが
白い大きな犬を散歩してるお爺ちゃんを見かけまして

洋犬かな?この辺じゃ珍しいな、何の犬種だろう?
そう思いマジマジと見てみると。

ヤギっ!

思わず声が出ちゃいました(笑)

これは実話ですが、この写真はAIが作成したフェイク画像です。
今回はフェイク画像のお話です。

現在、AIがテキストワードから画像生成するサービスが急激に進化してきています。
有名どころですと「Midjourney」「Stable Diffusion」などです。

上の画像は、Stable Diffusionで「つくば市で白いヤギを散歩するお爺ちゃん」というキーワードを入れて生成された画像です。

かかる時間はわずか3秒ほど。
今までもPhotoshopという画像編集アプリを使えば、同じことはいくらでも出来ましたが、それには相応の技術と時間が必要でした。

画像生成AIの登場により、スマホがあれば誰でも作れる時代になりました。
写真もイラストもワンクリックで作れます。

いつか登場する技術とは思っていましたが、予想よりも早かったこと、初期段階でかなりのクオリティーというのが衝撃的でした。

これは問題が起きるなぁと思っていた矢先、やはり早速登場したのが、先月のことです。

これは9月の静岡県の洪水の時に、Twitterで出回った画像生成AIを使ったフェイクニュースで、瞬く間に拡散され、話題になりました。

今までもそうですが、今後は特に出どころ不明の情報を安易に信じたり、シェアしないのが賢明ですね。
今は画像ですが、これが音声自動生成、映像自動生成になるのは簡単に予測されますし、現に一部サービスは始まっています。

かなり前からワンクリックするごとに実際には存在しない人の顔写真を生成するサービスも存在します。
顔出しだから信用出来るなんてことはありません。

また、コロラド州の公共イベントである「ステイト・フェア」のデジタルアート部門での公募されたイラストでAIが生成したイラストが優勝しました。

もちろん審査員はAIが作ったものとは知らずに票を入れています。
この出来事はアート界で衝撃が走りました。

賛否両論だと思いますが、わたし個人としてはアートとは、完成された「物」を評価するのではなく、
その「体験」や「過程」に価値のある物だと思っているので、悪くはない流れではと思っています。

全てを評価したがり、その評価すらも他人の評価を見てからでないと評価できないくなって来ている
AI以上にAIっぽくなっている現在の人間の良い分岐点になるのかも知れません。

Just be hopeful

【NO.103】誰もがかかる認知バイアス

【NO.103】誰もがかかる認知バイアス

今回は、認知バイアスのお話です。
読んでいただければ、誰でも「あるある」「わかるわかる」と思っていただける内容だと思います。

認知は「これだと認めること」で、バイアスとは、「傾向」とか「先入観」の意味になります。
その為、認知バイアスは「思考の傾向」とか「思考のクセ」「思考のバグ」などと表現されます。

個人的には、「思考のクセ」というのがしっくりきます。
誰でも、人それぞれ思考のクセがあり、それにより物事がうまく行ったり、うまく行かなかったりするのですが、どちらかというと認知バイアスのせいで、うまく行かないパターンの方が多いと思います。

つまり、自分の思考のクセを理解することによって、判断を誤りづらくなり、少し生きやすい世の中に見えてくると思います。

しかし、認知バイアスの怖いところは、自分の思考のクセを理解したと思っても、つもりになってるだけの事が多く、またそこにバイアスがかかります。

無意識ではなく、顕在意識で定期的に自分の思考を振り返り、それを無意識レベルで判断できるようになるまで落とし込んでいくことが大切です。

また、認知と認識は似て非なるものです。
認識は認知の上位互換といった感じです。

認知とは、物事をはっきりと認める事。
認識とは、物事の本質を理解して判断できる心の働きの事をいいます。

つまり、認知あっての認識になり、認知にバイアスがかかると、誤った認識を持つということになります。
物事の本質を見るためには、認知の段階でいかにバイアスをかけないかが重要になります。

認知バイアスは150種類以上ありますが、ここでは一般的なものをいくつか上げていきます。
興味が湧いた方は、さらに深掘りをしてみてください。


ハロー効果
メガネをかけてる人を見ると、勉強が出来そうとか、運動が苦手そうとか。
髪の長い男性を見ると、ミュージシャンとかサーファーとか。
ハローは、こんにちはのHelloではなく、光のHalloです。
要は目立つ部分です。人は人の目立つ部分で他の要素が歪められる事をハロー効果といいます。
これは日常的に利用されている効果です。
例えば、良い身なりのスーツ姿の人を見れば、しっかりした人で、信用できる人物と錯覚します。
なので、そう思って欲しくスーツを着る人もいます。
マルチ商法なんて、わかりやすいですよね。有名ホテルのカフェで話をします。
有名ホテルのカフェで商談、いかにもビジネスっぽいですよね。
ビジネスじゃりません、詐欺です。
このハロー効果は、最も使われていて、最もかかりやすい認知バイアスの1つだと思います。
最初の認知が間違うと、誤った認識に落ち入ります。


確証バイアス
自分に都合の良い情報しか認知できなくなる心理現象の事をいいます。
根本的に人は、自分の考えは変えたくないと感じます。
会議で、賛成と反対のふたつに割れたとしても、自分の考えを裏付けるエビデンスばかりを主張し、反対のエビデンスは偽造とまで思います。
この確証バイアスは、ほぼ全ての人が、どんな職業であれ、かかってるといっても過言ではありません。
特に政治や宗教、陰謀論者、占いなんかも、この確証バイアスが強固な傾向があります。
自分の考えは正しいと結論づけるのではなく、アップデート出来る伸び代があることを楽しむというか、自分を含め誰もが半分くらいは何かを間違ってると考えるのが、この確証バイアスから逃れる手段かもしれません。


根本的な帰属の誤り
例えば、何かの大会に出場したとしましょう。
残念ながら、良い結果を出すことが出来なかった。
こんな時、人は「昨夜良く寝れなかった」「少し右肩が痛んだ」などと諦めの原因を見つけます。
同じ大会に、友人も出場していたとしましょう。
友人も同じように良い結果が出ませんでした。
そんな時「あいつ全然練習してなかった」とか「基本的に取り組みが甘い」などと原因を見つけます。

なぜ同じような悪い結果が出ても、異なる原因と判断するのか?
人は自分のことに関しては、自分とは無関係な外的要因で失敗を正当化しようとします。
しかし、他人にはそれほど寛大ではなく、失敗するのはその人に落ち度があるからだと考えます。
逆に他人が成功すると、運がいいだけと結論付けます。
なぜこのような認知バイアスがかかるかというと、失敗を運命のせいにした方がずっと楽だからです。
これを「基本的な帰属の誤り」といいます。


頻度錯誤
これは何か新しい事や物に興味を持ったとします。
すると、その事や物が頻繁に目につき、神秘的と考えたり、運命とまで感じてしまう現象です。
例えば、今までスニーカーはアディダス派だったのに、ナイキのスニーカーを買ったとします。
そうすると街中至る所でナイキを履いてる人が目につきます。
欲しい車が見つかったとします。そうすると街中で同じ車が目につきます。
これは決して、神秘的でも運命でもありません。
誰にでも起こる頻度錯誤という現象です。
時間が経つとみんな忘れますので、それほど怖い認知バイアスでは無いのですが、これを神秘的とか運命感じちゃうとかいってると痛いです(笑)


計画錯誤
人は課題を遂行するのに必要な時間を過小評価する傾向にあります。
よく寝て、スッキリ目覚めた朝、やる気に満ち溢れています。
よし、今日はこれやって、あれも終わらせて、あそこにも行って、この事も終わらせよう。
1日の終わりに、振り返ると予定外の事が起こり、思ってたことの半分も終わらなかった現実。。。
これが計画錯誤です。
特にスケジュール表をパンパンに埋めるのが好きな人は、この計画錯誤にかかり遂行できない度に、いらないストレスを感じてるのでは無いでしょうか?
私もこの計画錯誤には頻繁にかかったので、スケジュール表はなるべくスッカスカにして、予定外の予定を入れています。


スポットライト効果
美容室に行って、前髪を思っていた以上に短く切られてしまったとします。
すると、過ぎ去る人、過ぎ去る人が自分の前髪を見て笑っているような気がします。
これがスポットライト効果です。
安心してください、誰も見てません(笑)
中高生で、前髪が決まらないと一日憂鬱なんて事をよく聞きますが、気にしてるの本人だけなんですよね。
周りにどう見られるかを気にするより、周りをどう見るかが大切な気がします。


達成バイアス
大きなタスクより、小さなタスク。
つまり時間のかかる仕事より、時間のかからない仕事を優先してしまうバイアスです。
有効的な思考だと思われがちですが、結果小さなタスクばかりこなし、大きなタスクに取り掛かれなくなります。出来ることからコツコツは大切ですが、これはちょっと植え付けられてるような感覚が否めません。
やりたいことへの挑戦もバランスよく必要だと思います。


現状維持バイアス
例えば、パソコンを覚えようとか。
副業をしようとか。
資格を取ろうとか。
転職しようとか。
何か新しいことを始めようと思うときにかかるバイアスで、中々それに取り掛かれないといった行動にブレーキのかかるバイアスです。
これは、新たなことを始めると危険という人間の本能で、部分的にはあってる場合もあると思いますが、それが何でも「新しいこと=危険」に陥ってしまうことです。
「光は闇よりも恐ろしい。」上手な表現だと思います。
やる理由より、やらない理由を見つけるのが天才的な感じです。
自分の中の天才には中々敵いません。。。


サンクコストバイアス
コスト、つまり時間やお金を多く注ぎ込んだ物の価値を高く見積もってしまう事をいいます。
例えば、株も含めたギャンブルとかで、たくさん投資した結果、損切りが出来ない状況だったり。
スポーツなんかもそうです。
1つのスポーツをやり続けると、いかにそのスポーツが素晴らしいという偏りがでます。
本当は、そのスポーツをよく知ってるから語れるだけで、他のスポーツが引けを取ってる訳では無いのですが、時間をかけた分、自分のやったスポーツが素晴らしいと高く見積もってしまったりする現象です。
学びとかでもあると思います、時間をかけて学んだことが、結果あまり意味がなくても、時間をかけた分意味があったと思いたいという心理現象です。
物事を好きになったり、大切に思ったり、自分の中での価値観が高いのは、全然アリだと思いますが、その価値観を人に押し付けるようになると危険な気がします。
これはビジネスでも依存させる時などによく利用される心理現象症です。
このサンクコストバイアスを克服するには「失敗を認める」が一番かもしれません。
サーフィンって超素晴らしいですよ!←かかってるやつ(笑)


正常性バイアス
これは、自分は大丈夫と思ってしまう現象です。
病気だったり、怪我や事故、震災、詐欺なんかもそうですね。
何事も起こる発生率はあり、その発生率に自分も含まれています。
自分はコロナにかからないと思っていて、かかった人も多いのではないでしょうか?
全てに過剰に不安になる必要はないと思いますが、起こることは起こるマーフィーの法則です。


自己奉仕バイアス
成功した時は、自分の才能のおかげで、失敗した時は他人や環境のせいにする心理現象です。
たまに見かけるジャイアンみたいな人です。
失敗を自己要因にしたり、失敗は成功への過程とみなした方が楽だし結果につながると思います。


フォールスコンセンサス
みんな自分と同じように考えると思う心理現象の事をいいます。
「えっあれ食べた事ないの?」とか「あそこ行ったことないの?」とか「これ買ってないの?」
のような、自分を多数派に属しているという安心したい気持ちから生まれます。
悪気なく人を傷つけたりする場合があるので、気をつけたいバイアスです。
例えば、「背が高い=モデルみたい」と思っている自分が、女性に「背が高いね!」と言ったとします。
その女性は、背が高いことがコンプレックスで傷つきます。この心理現象を理解していれば、誤解を招くワードは避けるようになり「モデルみたいに綺麗ですね」といったような言葉に変わります。
そんな意味で言ったんじゃないんだけどなぁ、思うことが多い人はこのフォールスコンセンサスという認知バイアスがかかっています。


ダニングクルーガー効果
能力が低い人ほど自分を過大評価し、能力が高い人ほど自分を過小評価する心理現象。
ことわざの「井の中の蛙大海を知らず」と一緒と思いがちですが、異なります。
余談ですが、井の中の蛙大海を知らずは、世間知らず的なネガティブ意味で使われますが、実は続きがありまして「井の中の蛙大海を知らず、されど空の深さを知る」という「狭い世界で自分の道を突き詰めたからこそ、その世界の深いところまで知ることができた」というポジティブな意味があります。
最近では、能力が高いのに自分を過小評価する自己肯定感の低い人が多い印象ですが、中々自己評価と他者評価がドンピシャってのも難しい気がします。


内集団・外集団バイアス
同じグループ内は味方、グループ外は敵とみなす心理現象です。
これは人類元々の生存本能からくるものだと思うのですが、近年の「分断」があたかも悪いことのように報じられ、同時に「多様性」が良いことのように報じらる、矛盾しか感じない煽り報道が拍車をかけてる気もします。しかも外部から見ると同じカテゴリーの方が敵対心が強いのが不思議です。
例えば、ビーガンがベジタリアンを悪く言ったりする感じ。
少年野球なんて意味わかんないくらいグループ属性がありませんか?
少年野球の話を聞いたときは「めんどくさっ」しか思いませんでした(笑)


情報バイアス
これはビジネスでも多く取り入れられています。
情報が多すぎると決断できないといった心理現象です。
ジャムの実験が有名です。24種類のジャムを試食販売するより、6種類のジャムを試食販売した方が購買率が上がったという実験です。

グループA(6種類)
・試食した人の割合:40%
・試食後の購入割合:30%
・全数の購買率:12%

グループB(24種類)
・試食した人の割合:60%
・試食後の購入割合:3%
・全数の購買率:1.8%

この実験で疑問に思うのは、試食販売ではなく、普通の陳列販売の場合に同様の結果が出るのかが気になります。24種類も試食したら糖分取りすぎでジャムを買う気が失せる気がするからです。

言えることは、たくさんの中から選べた方が良いと思いがちですが、適度な量というものがあります。
決定疲れを起こさせないというのが重要です。


単一原因の誤謬(ごびゅう)
成功も失敗も要因は1つだと思ってしまう心理現象。
「成功の要因は何ですか?」「失敗の原因は何ですか?」こんな質問をよく見かけます。
「ここまで日本経済が落ち込んだ原因は何でしょうか?」こんな質問を本気でしてる人もいます。
簡単に考えたい、簡単に理解したい、簡単に解決したい。
その気持ちはわかりますが、簡単に痩せる方法はありません(笑)
全ての物事はとても複雑なロジックによって導かれた結果に過ぎず、決して単一原因ではありません。

今回のお話の認知バイアスですが、これも研究されているものだけで150個以上あります。
一番重要な認知バイアスなんてないんです。

そもそも、認知バイアスとは、複雑なことを簡単に理解したいという脳の省エネモードから引き起こるバグです。

認知バイアスは、心理学の一部になるのですが、政治も宗教もビジネスも、ありとあらゆる業界が、心理学や脳科学を研究し、取り入れています。

だれもが、あるある!わかるわぁー!と思う内容だと思うのですが、その現象に名称があり、研究されていることは深く知られていません。

われわれ広告マンも、学ばざるをえない学問なのですが、一般的に悪用されるというか
あたかも自分の決断のように思わせることが出来て、それが多用されているので、誰もが学ぶことにより、生きづらさの軽減になればと思い、少し長くになりましたが認知バイアスの一部を紹介させて頂きました。

長文お付き合いありがとうございます。

Just be hopeful

【NO.102】日本経済再生計画

【NO.102】日本経済再生計画

日本経済の明るい話を聞く機会が中々ありませんが、わたしの中の希望の火はまだ消えていません。

わたしの考える方法は、プチ鎖国
これは他の国と仲良くするのはよそうということではなく
今元気ないので、また遊んでね!といった感じです。

まずは、円のデジタル通貨の開始
これが国内で使用するクレジットカードの置き換えになるのが理想です。
国内のクレジットカードの決済額は令和2年度で74兆4576億円です。
これには国内企業のJCBの決済額も含まれますが、圧倒的に強いのはVISAですかね?
決済手数料だけでも数千億から数兆円が毎年海外に流れていると思います。

店舗の決済手数料を1%以内で抑えて、これを決済税などを作って徴収すれば国での運営も可能で、店舗の負担も低く済むと思っています。

次に、国産OSのTRONの復活
デジタル好きの人でないと、TRONのことはご存知ない人が多いと思いますが、日本にはかつてWindowsに対抗できると言われていたOSのTRONがあります。実は現在でも無くなってはいません。

陰謀論者の中では、日航ジャンボ機(JAL123便)の事故は、このTORONを封じ込める為に起きたと主張する人も多くいます。わたしは陰謀論には否定的ですが、このJAL123便にTRONの技術者17名が搭乗していて17名全員が亡くなってしまったのは事実です。しかし、TRONの生みの親である坂村健氏は今も健在ですので、確かな技術の芽はまだ消えていない。

現在の日本で、日々WindowsやMac、AndroidやiOSを使わない人は、かなりの少数派だと思います。
仕事や日常の生活の基盤となるプラットフォームを海外に抑えられてる状態では、日本経済の復活は厳しい。国産のOSが復活すれば、海外に流れる多くのお金を食い止めることが出来ます。

次に、ベーシックインカム
これは今や説明のいらない政策だと思います。
これやらないとまず復活は無理かなと思っています。

財源確保の問題には、案がありますが危ないので、ここでは書けません(笑)
少子化問題も高額医療費問題も同時に解決できそうな劇薬案あります(笑)

全体的なベースとなる考え方は、地方の飲食店が地産食材を積極的に使うイメージです。
輸入品を一切使わないということではありません。

海外と仲良くすることは、とても大切ですが本当に経済崩壊まで行ったら、海外から友達の縁切られる可能性もあります。なので、今は少しでも海外に流れるお金を国内で流すことも重要なのではと考えます。

Amazonも、Googleも、Netflixも、Amexも、VISAも、便利だから使っちゃうんですよね(笑)
便利と引き換えに失ってるものがあるのかも知れません。

海外の投資信託などの話も多く出ますが、個人の資産を守れるかも知れませんが、長期的に見てどうなのかにも興味があります。

そもそもの話なのですが、わたしは日本の景気の良い時代を経験していません。
親は民間ですが、お役所的な仕事でしたので、バブル臭が家庭内で漂ったことはないです。

バブルが崩壊してから社会に出て、独立してからリーマンショック、そしてコロナ、戦争。。。
経済的に豊かになったことはありませんが、心は豊かに生きてこれた方だと日々感謝しています。

逆にバブルを経験していないだけに、通常運行で来れた気もします。

しかし、経済が良くなれば多くの人が幸せになれるのか?
そこで、また格差が生まれるのか?
嫉妬が生まれるのか?
競争が生まれるのか?

どうなんでしょうね。

TRONの復活は厳しいとしても、日本円のデジタル化やベーシックインカムは可能性が高いというか
そこに進むしかないと思うので、時期がいつになるかが楽しみです。

Just be hopeful

【NO.101】web3.0について

web3.0について

現在、webの時代は3.0に向かっていると言われています。
かなり理想郷に近い世界観なので、なって欲しいと思う反面、痛い目をみる人が増えることも予測できるので、警戒もしています。

今現在で、まず言えるのは、今後数年でweb3.0系の話が色々なところから来る可能性があります。
その手の話には、気をつけてほしい。
の一言です。

では、web3.0とは何か?
を簡単に説明していきます。

web3.0をとは、分散型インターネットの総称のことで、特定の企業に依存しないのが特徴です。

流れとしては、GAFAMのような巨大企業が、力や情報を持ちすぎていることから、これに反旗を振りかざすリベラル的思想で、web3.0には大きく次の4つの技術に分かれています。

・Metaverse(メタバース)
・NFT(非代替性トークン)
・DAO(自律分散型組織)
・DeFi(分散型金融)

web3.0で可能になることは、個人情報を自分で管理し、仲介組織を介することなく、人種や国境を超えたセクリティの高いサービスといったような、表向きは理想の話なのですが、現実は次の時代は自分達が利権を取ってやるといった野望に満ち溢れた世界でもあります(笑)

少し話はそれますが、最近2つのEXPOに行く機会がありました。
1つ目はボートのEXPOです。
クルーザーやヨットのあるエリアには、代々お金持ちのような品のあるおじ様達がいっぱいおりました。
ジェットスキーのエリアもあったのですが、そのエリアに行くと成金っぽいオラオラ系のお兄ちゃん達ばっかりでした(笑)

2つ目はインターネット系のEXPOです。
AI・人工知能のエリアでは、賢そうな人達でいっぱいでした。
NFT・ブロックチェーンのエリアに行くと成金になりたいっぽいオラオラ系のお兄ちゃん達がいっぱいおりました(笑)

あまりEXPOとかには行かないのですが、この肌感覚を得れたのは、行った価値がありました(笑)

新しい時代には、チャンスはある。
これは確かなのですが、チャンスには大きなリスクもあります。
リスクとは何かというと、法の整備されていない無法地帯ということです。

DAO(自律分散型組織)なんかは、次世代の株式会社と呼ばれ、これが当たり前のように現実化できたら、人として豊かな生活が出来るサービスだと思います。

しかし、現在では何の法も整備されていない、手探りの状態でもありますので、中には良いDAOもあると思いますが、多くは詐欺に近いものが急増すると予測できます。

中央集権型の大きな組織に搾取されない為に、分散型というのは適切な流れだとは思いますが、あくまで自己管理の世界になるので、注意が必要です。

そもそも、自分で考え、自分で行動をする投資なら良いと思いますが、人から勧められる投資は危ない話がほとんどです。

web3.0系の投資の話には特に注意してください。
95%が詐欺と思っても言い過ぎではないと思います。

残りの5%にかけるかどうかはあなた次第です。(笑)

Just be hopeful

【NO.100】このレポートの信憑性

2014年の1月から始まった月に一度のこのレポートも、今回で100回目となりました。
いつもお読み頂きありがとうございます。
今回は、このレポートの信憑性を確認するために、過去99回のレポート内容を細かくチェックして見ました。

No.1・2・3ではSNSの話から始まりました。
web2.0の象徴とも言えるSNSですが、すでにピークは過ぎてて時代はweb3.0に向かっています。
2014年に3回に渡りのレポートは、ここ2年前くらいのピークから考えると読みは合ってたと思います。

No.4ではスマホファーストの話、現在なら誰でもスマホファーストを理解できると思いますが、2014年にレポートしてます。これも読みは合ってると思います。

No.17では、コンビニのドーナツがコケる予測
ITの話じゃないですが、合ってました(笑)

No.20でVRの話
2015年で、これからはVRの時代の読みは、当時まわりで誰も信じてくれませんでした(笑)

No.31でAIの話
2016年のレポートですが、現在ではかなりAIは進歩しました。
この分野の進化は止まることがないと思います。

No.59で電子マネーの話
2019年の1月のレポートです。paypayのバラマキもあり、現在ではかなりの普及率だと思います。

No.74でコロナの話
2020年4月のレポートです。この時点で数ヶ月でおさまるものではなく、第2派、第3波があり得て、ワクチンは早くて1~2年後という読みはかなりの的中率だと思います。

No.78でデジタルシフトもパラダイムシフトも起きないと断言
2020年8月のレポートです。コロナ禍で、リモートが始まりこのままデジタルシフトすると信じる人が多い中、日本は無理と断言。現在の通勤電車を見れば的中だと思います。

No.84でクラブハウスの話
2021年3月のレポートです。1ヶ月前の2月からiPhone・iPadのみ対応で始まったかなり話題になったSNSですが、これはメジャーにはならないと予測。5月には誰もクラブハウスの話をしなくなりました(笑)

大きく外したのは、No.67のLIBRAの話です。これは大きく外し、翌月のNo.68で撤回のレポートを書きました。
全てを振り返ってみると、LIBRAの話以外は、中々の的中率だと思います。

これらは、俺の予測すごい的な話ではなく、情報さえ正しく収集してれば、おおよそのことは誰でも解りますということです。
誤った情報や、煽った情報に惑わされないことが大切です。
ある程度の時代が読めていれば、余計な不安も減りますし、余計な期待も減ります。
政策で経済が良くなると思ってる人が多いと思いますが、わたしはそれはないと思ってます。
むしろこれだけ悪くなるのは、狙っても出来ないと思うんですよね(笑)

経済が良い時は良いし、悪い時は悪い。
時の運だと思ってます。

政治家が悪いわけでも、国民が悪いわけでもないんじゃないでしょうか?
誰かのせいにしたい気持ちはわからなくはないですが。。。

円安も145円くらい、最悪150円くらいまで行くと思ってます。
物価が上がると、家計を直撃とメディアがこぞって煽ります。
で、煽られます。

所得が上がらないのに、物価が上がると怒ってます。
物価が上がらないと所得は上がらないじゃないですか、所得が上がってから物価が上がるなんて、経済的現象としてあり得ないですよね?

まぁ、今回のインフレはコロナや戦争の影響なので、所得上昇につながらないのは解ってます。
しかし、今のようなデフレ脳になりすぎていると、所得上昇につながるインフレになった時に同じ反応が出るのが目に見えています。

そもそもわたしは、所得が上がっても、物価が上がったら意味なくない?と思ってます。
日本経済が良くなる兆しは、現在何もないと思います。
いつか運よく良くなるときがあるかもしれませんが、それまであまり勝てないフィールドで競うのやめた方が良いと思うんですよね。異なるフィールドの価値を知れば、経済フィールドで勝てる時期になっても争う気すらなくなるかもしれませんし。

例えばの話です。
経済が悪ければビジネスは機能的に厳しいですよね。
そんな時期は、機能ではなく性格で何とかなるプライベートを充実させるとか。
経済は自分で何とか出来ませんが、性格は自分でしか何ともならんです。

これはビジネスを諦めるということではなく、人生の比重を変えるという意味です。
怒りとか、悲しみとか、笑顔とかって、人に感染します。
コロナのパンデミックより、怒りのパンデミックの方がヤバいです。

接触や、空気感染だけでなく、情報からも感染しますので、情報の取り扱いには充分お気をつけたいです。
怒りに熱狂してる人が多い気がしてます。
できれば笑顔を感染させたいですね。

Just be hopeful

【NO.99】デジタルヒューマン

みなさん、デジタルヒューマンって聞いたことありますか?
今、この技術が急速に発展しています。

まずは見てもらう方が早いと思いますので、次の動画を見てみてください。
これは新しい韓国のアイドルグループのPVです。

デジタルヒューマンと言うお話をしてから見ているので、気づかれると思いますが
このアイドル、人間じゃありません
デジタルヒューマンです。しかも声もこの世に存在しない声です。

大きな画面で見れば、違和感を感じるかも知れませんが、スマホで見ると気づかないレベルです。
映画などで使われるCGという技術はご存じだと思います。
簡単に言うと、これの超進化版です。

中途半端なリアルさがあるCGだと、人は不気味さを感じるのですが、内臓、骨格、皮膚、毛穴まで設計に取り入れ、リアルを追求しているのがデジタルヒューマンです。

今後、このデジタルヒューマンを色々なところで見かけるようになると思います。
まずは店頭のインフォメーション。
webでのインフォメーション。

今後起こる現象は、人は人間の受付より、デジタルヒューマンの受付を好むようになります。
なぜかって?正確だからです。

例えば、接客業20年のベテランが居たとしましょう。
1日8時間ずっと接客していたとすると合計時間の計算式は以下になります。

8時間  x  年間250日  x  20年 = 40000時間

つまり、ベテランの価値はこの40000時間の経験と実績になります。
ここで注意しなければいけないのは、人間の場合は、常にセッション数は1になります。
2人の人間と同時に話すことは出来ませんし、労働基準法がありますので1日に働ける時間も決まります。

それでは、AIを搭載したデジタルヒューマンの場合はどうでしょうか?
1時間 x 600同時セッション x 24時間 = 14400時間

3日後には、人間の20年間の経験と実を超えてしまうわけです。
例として同時セッション数を600としましたが、これが40000であれば、1時間で人間の20年分になるわけです。

どう考えても、AIの方が神対応をしてくれる計算になります。

ここでお話をしているAI+デジタルヒューマンで、現在最も有名なのはUneeQのデジタルヒューマンです。
携帯大手のVodafone や、スイス最大銀行のUBSなどが採用しています。

AI抜きで、裏で人間が話したりするパターンでは、フォートナイトというゲームで有名なEpic Gamesのメタヒューマンが有名です。

Youtubeなど、動画のコンテンツで社員を採用していると、退職の際に起こる色々な面倒なことを考えると、Epic Gamesのメタヒューマンを採用するパターンが増えると思います。

2045年には、世界に存在するすべての企業はIT企業になると言われています。
それはITを採用しない企業は存在しなくなるからです。

建設業だって、ほぼ全てが3DプリンターになりIT企業。
自動車業も、すでにタイヤ以外は、3Dプリンターでの製造が可能になり、運転も自動化、立派なIT企業になるんだと思います。

Siri、OK Google、Alexaなど、現在対話してると、イラッとくる事はありますが、これも時間の経過と共にどんどんコミュニケーションが上手くなっていくのだと思います。

昔のOfficeを使用したことがある人なら、毎回出てくるヘルプのイルカの「カイル君」にイラッときた経験のある人も多いと思います。テキストボックスに「お前を消す方法」と入力するのが流行りました(笑) 

あの時代があるから、現在があるわけで、現在があるから、未来もあるわけで

ただ、人間が最も得意であると思われるコミュニケーションであったり、道具を使うことであったりを
AIの方が得意になってしまったら、人間は何を伸ばしていけば良いのか、考えさせられる部分でもあります。

やっぱ、愛かなぁ (  ̄ - ̄)(遠くを見る目)

Just be hopeful