【第6話】デジタル時代の専門店街: ホームページの力

検索エンジンは専門店街。

かつての調査方法は、本当に手間がかかっていました。しかし今では、インターネットの力で情報は指先までやってきます。特に企業や店舗を運営する者にとって、ホームページはデジタル時代の店構えと言えます。

  1. オンラインの専門店街
    グーグル検索は現代の専門店街のようなものです。一つのキーワードで、無数の店舗やサービスが目の前に広がります。人々は物理的に店を回る代わりに、クリックするだけで多くの選択肢を比較できます。
  2. ウェブサイトの第一印象
    お店の店構えと同じように、ホームページのトップページは非常に重要です。訪問者は通常、ホームページに到着してからわずか3秒でその価値を判断します。トップページは、ビジュアルとコンテンツのバランスが求められ、訪問者に期待感を持たせるべきです。
  3. SEO (検索エンジン最適化)
    グーグルなどの検索エンジンで表示されることは、ホームページの見つけやすさとアクセス可能性に直結します。しかし、SEOは慎重に行う必要があります。近年、悪質なSEO実践によってペナルティを受けたホームページが増えています。
  4. SEOの危険な罠を避ける
    高品質のコンテンツと技術的なSEOの実践はウェブサイトのランキングを向上させますが、いわゆる「ブラックハット」SEO技術は避けるべきです。これらは短期的な利益のために検索エンジンのガイドラインを無視し、長期的にはホームページに悪影響を与える可能性があります。
  5. デジタルの進化と対面の価値
    インターネットがもたらす便益にもかかわらず、対面での交流は依然として価値があります。たとえば、秋葉原のような実際の専門店街は、直接製品を手にとって確認できる場所としての役割を果たし続けています。しかし、デジタルと対面の経験を適切に組み合わせることで、より広範で効果的な顧客エンゲージメントを実現することができます。

ホームページは、企業や店舗にとって重要なオンラインの顔となっています。そのデザインと機能、そして検索エンジンでの表示方法は、ビジネスの成功に大きく寄与する要素となります。そして、訪問者がホームページに期待感を持ち、さらに探求したくなるような体験を提供することが、デジタル時代の専門店街で成功する鍵となるでしょう。

> 次の記事【第7話】SEOのバランス: ランキングとコンテンツの間の調和

【第5話】ホームページ制作会社の選び方。

ホームページ制作会社の選び方。

ホームページの制作は企業のオンラインプレゼンスを築く基盤となります。良いホームページ制作会社を選ぶことは、企業のブランドを適切に表現し、ターゲットオーディエンスに適切にコミュニケートするために重要です。このプロセスは、時間と労力を要する場合がありますが、その価値は計り知れないものがあります。

  1. 推薦と評判の確認:
    友人やビジネスパートナーからの推薦は価値がありますが、それがない場合は、オンラインのレビューサイトやソーシャルメディアを活用して評判の良い制作会社を探すことも考慮する価値があります。
  2. オンラインでのリサーチ
    検索エンジンを利用して「ホームページ制作会社」というキーワードで検索し、ポートフォリオや事例、クライアントのテストモニアルを提供している会社をチェックしてください。そして、制作会社のホームページ自体のデザインや機能性を評価してみてください。
  3. ターゲットオーディエンスとのマッチング
    制作会社のデザインがあなたの好みであるだけでなく、あなたのターゲットオーディエンスにも魅力的であることを確認してください。
  4. 地域の制作会社の考慮
    もし可能であれば、地元の制作会社を検討することも有益です。対面でのミーティングはコミュニケーションを向上させ、プロジェクトの進行をスムーズに進めることができます。
  5. SEOとデジタルマーケティングの専門知識の確認サイトの検索エンジンのランキングを向上させるためには、SEOとデジタルマーケティングの専門知識を持つ制作会社を選ぶことが重要です。しかし、悪徳なSEO実践に関与する会社は避けるべきです。
  6. 複数の見積もりとコンサルテーション
    複数の制作会社から見積もりを取得し、どの会社があなたのビジョンと予算に最適であるかを判断します。そして、実際に会社の代表者と面談し、プロジェクトの要件と期待を確認してください。
  1. コールドコールを避ける
    電話営業をしてくるホームページ制作会社は避けることを推奨します。これらの会社は、多くの場合、自社のホームページで集客できないために電話営業に頼っている可能性があります。このような会社にホームページ制作を依頼することはリスクが高いと言えるでしょう。

最適なホームページ制作会社を見つけるプロセスは、確かに根気が必要な作業ですが、この努力は最終的には質の高いオンラインプレゼンスを実現し、ビジネスの成功につながるでしょう。あなたのビジネスに最適なホームページ制作会社を見つけることをお祈りしています。

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【第4話】同業他社を気にしない

外から観ればチャンスがいっぱい♪

同業他社に対する過剰な注目は、ビジネスの目的と戦略から外れてしまう可能性があります。成功するためには、以下のポイントに焦点を当てることが重要です。

1. 顧客中心のアプローチ

  • 顧客のニーズと期待を理解し、それに基づいてサービスや製品を提供します。顧客の満足度を高めることが、ビジネスの成長と成功に直接貢献します。

2. 競争力の確保と強化

  • 自社の強みと競争力を明確にし、それを基盤に戦略を構築します。これには、独自の価値提案や優れたサービスの提供が含まれます。

3. 独自性とイノベーション

  • 独自のアイデアやイノベーションを追求し、市場での差別化を図ります。これは、競合他社による模倣を困難にし、顧客のロイヤルティを築く助けとなります。

4. 透明性と信頼の構築

  • 価格設定やサービス内容を明確にすることで、顧客に対する透明性と信頼を築きます。これは、長期的な関係を築く基盤となります。

5. 継続的な学習と改善

  • 市場のフィードバックやデータを利用して、ビジネスプロセスや戦略を継続的に評価し改善します。これにより、ビジネスの効率と効果性を向上させることができます。

6. マーケティングと広報

  • 効果的なマーケティングと広報活動を通じて、ブランド認知と顧客エンゲージメントを高めます。これには、SNSやウェブサイト、その他のマーケティングチャネルを効果的に利用することが含まれます。

7. 認知バイアスの理解

  • 認知バイアスの影響を理解し、それに基づいて戦略を調整します。これにより、効果的な意思決定を支援し、ビジネスの成果を向上させることができます。

これらの要素を考慮することで、同業他社に焦点を当てすぎることなく、ビジネスの目的に合った戦略を構築し、効果的な実行を図ることができます。


> 次の記事【第5話】ホームページ制作会社の選び方。

【第3話】効果的な宣伝広告費の割合。

効果的な宣伝広告費の割合。

広告宣伝費の割合は、企業の業種、規模、戦略、および市場環境によって異なります。以下に示すのは、広告宣伝費を効果的に配分し管理するための一般的な指針と考慮事項です。

1. 目標設定

  • 明確なビジネス目標と広告宣伝の目的を設定します。これは、広告宣伝費の割り当てと効果測定の基盤となります。

2. 予算の設定

  • 利用可能な予算を確認し、それを適切に配分します。業界標準や競合他社の支出を参考にすることも有用ですが、自社の状況と目標に基づいて予算を設定することが重要です。

3. ROIの測定

  • 投資回収率(ROI)を測定し、広告宣伝活動の効果を評価します。効果的なROI測定は、広告宣伝費の最適化と戦略の調整をサポートします。

4. 多様なチャネルの利用

  • 複数の広告チャネルとプラットフォームを利用し、それぞれの効果を比較します。これには、オンライン広告、ソーシャルメディアマーケティング、印刷広告、イベントマーケティングなどが含まれます。

5. ターゲットオーディエンスの理解

  • ターゲットオーディエンスの行動と嗜好を理解し、広告宣伝活動をそれに合わせて調整します。これは、広告宣伝費の効果的な利用と、より高いROIの達成をサポートします。

6. 競合分析

  • 競合他社の広告宣伝活動と支出を分析し、市場での自社の位置を理解します。これは、広告宣伝費の効果的な配分と競争力の強化をサポートします。

7. 継続的な最適化

  • 広告宣伝活動のデータを定期的に分析し、予算配分と戦略を継続的に最適化します。市場の変化と学んだ教訓に基づいて戦略を調整し、広告宣伝費の効果を最大化します。

これらの指針と考慮事項を利用することで、企業は広告宣伝費を効果的に管理し、ビジネス目標を達成するのに役立つ戦略を策定できます。最終的には、広告宣伝は企業の成長と成功にとって重要な要素であり、慎重な計画と効果的な管理が求められます。

広告宣伝費の割合は、企業規模、業界、エリアなどで大きく変わりますが、一般的に言われている目安として捉えてください。

小売業:売上の2〜3%
飲食業:売上の3〜6%
製造業:売上の2〜5%
サービス業:売上の7〜8%
テクノロジー業界:15〜20%

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【第2話】ホームページにどこまでお金をかけるか?

webは、お金をかければいいてもんじゃない。

ホームページ制作と運営に関する予算配分は、ビジネスの目的と期待されるリターンに密接に関連しています。以下のポイントは、予算の配分と効果的なウェブサイト戦略を考慮する際に考慮すべき要因を示しています。

1. 目的の明確化

  • ホームページの主な目的を明確にし、それが新規顧客の獲得、ブランド認知の向上、またはオンライン販売の促進であるかを理解することが重要です。

2. 予算の設定

  • 利用可能な予算を明確にし、その予算内で最大の効果を得る方法を考慮します。これにはホームページの設計と開発、マーケティング、コンテンツ制作、および維持管理のコストが含まれます。

3. コストと価値のバランス

  • 低コストの解決策が提供する価値を理解し、それがビジネス目標を達成するのに十分であるかどうかを評価します。安価なホームページ制作サービスや無料のホームページビルダーは、初期コストを抑える方法を提供する可能性がありますが、プロフェッショナルなカスタムデザインや高度な機能には限界があるかもしれません。

4. 持続可能な投資

  • 長期的な成功のためには、ホームページの維持、更新、および最適化に対する持続可能な投資が必要です。これには、定期的なコンテンツの更新、SEOの最適化、およびユーザーエクスペリエンスの改善が含まれる可能性があります。

5. 効果測定と調整

  • ホームページのパフォーマンスを定期的に分析し、必要に応じて戦略を調整して予算配分を最適化します。効果測定は、ROI (Return on Investment) の理解と予算の効果的な利用をサポートします。

6. 技術の進化への対応

  • 技術の進歩はホームページの設計と機能に影響を与えます。例えば、ChatGPTやBardなどのAI技術は、ホームページのコンテンツ生成やカスタマーサービスを効率化し、コストを削減する可能性があります。

最終的に、ホームページ制作と運営におけるコストとパフォーマンスのバランスは、ビジネスの目的、利用可能なリソース、および期待されるリターンに基づいて独自に評価される必要があります。感情ではなく、事実とデータに基づいて戦略的な判断を行うことが、オンラインでの成功にとって重要です。

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【第1話】全ての始まりはここから。重要なのはコンセプトよりフィロソフィ。

まずは、さておきコンセプト。

当然ですが、Concept(コンセプト)は英語です。
日本語で訳すと「概念」になります。

しかし、日本語訳すると概念なのですが「コンセプト=概念」ではないのが日本語の難しい所でもあります。

まず、コンセプトはビジネスやマーケティングでよく用いられるので、耳にすることが多いと思います。
コンセプトとは、ある事柄を要約するためのキーワードやフレーズのことをいいます。

これに対し、概念は学習や研究でよく用いられる言葉で
ある事柄を表す言葉のことをいいます。

そうなると、一つ疑問が湧く人が多いかも知れません。
コンセプトとは、ある事柄を要約するためのキーワードやフレーズのことをいうのであれば
「コンセプト=キャッチコピー」となるのか?

実はこれも違います。

コンセプトは全体を貫く概念のことで、「誰に」「何を」「どうやって」を明確にすることです。
このコンセプトを伝えやすく1フレーズにまとめたものがキャッチコピーになります。

例で言うと、マクドナルの企業コンセプトは
”おいしさと笑顔を地域の皆さまに。 お客様だけではなく、従業員、そして地域の皆さまに笑顔になっていただくことがマクドナルドの存在意義です。 QSC&Vを基盤に、従業員一人ひとりがマクドナルドの価値観を理解、共感、体現することで、「おいしさとFeel-Goodなモーメントを、いつでもどこでもすべての人に。」 お届けします。”

になり、キャッチコピーは、みなさんご存知の
”I’m lovin’ it.”
になります。

I’m lovin’ it. は直訳すると「私はそれを愛してる」となりますが
意訳すると「最近の私のお気に入り」といったような意味になると思います。

文法的に英語がおかしいという指摘もありますが、キャッチコピーにはよくあることです(笑)
言葉を新しく作ってる場合も多く、スラングっぽくなる場合もあります。

また、コンセプトとキャッチコピーには
・企業コンセプトと企業キャッチコピー
・商品コンセプトと商品キャッチコピー
・サービスコンセプトとサービスキャッチコピー
などがあり、必ず2つがセットで使われるとは限りません。

例えると、スターバックスの企業コンセプトは
「サードプレイス」ですが、企業キャッチコピーはなく、キャッチコピーは商品ごとに付けられています。
まぁ、コンセプトをここまで一言で表現できる例も中々ないですからね。

そして。やっとタイトルにあるフィロソフィですが、これは理念のことです。
理念を英語訳するとPhilosophyになるのですが、Philosophyを日本語訳すると「哲学」になります。

しかし「理念=哲学」ではないので、難しい所です。
その為、企業理念の場合はPhilosophy(フィロソフィ)ではなく、Principle(プリンシプル)を使う場合が多いですが、哲学あっての理念の為、わたしはフィロソフィが重要とタイトルに書いています。

つまり、どういうことかというと

個人の哲学があるから、個人の理念がある
個人の理念があるから、企業の理念がある
企業の理念があるから、企業の概念がある
企業の概念があるから、商品やサービスの概念がある。

と考えます。

この、個人の哲学や理念や企業の理念をすっ飛ばして概念、つまりコンセプトを考えるというか
後付けのコンセプトが多すぎる。

こう言えば、良く見られるよね!とか
時代的にエコとか含めた方が良い!とか
そういうのキツイです(笑)

重要なのは個人の哲学から生まれる、個人の理念が物事のジャッチの基準になります。
ここがブレていると、全てがブレブレになります。

例えば、私個人の理念は
Love & Cool です。

物事のジャッジをする際に
そこに愛はあるか?
それはクールか?
常にこのふたつを問いかけます。

その考えの源が、嫉みや嫌悪からではなく
本当に愛から生まれているものか?

他人からの見られ方ではなく、自分自身が本心でそれを見た時にクールと感じるかどうか?
このふたつを問いかけ、どちらかでも欠けていたらNGとしています。

コンセプトを考える際は、まずフィロソフィから見つめ直してみてください。

あなたのフィロソフィはなんですか?


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【NO.115】クリティカルシンキング ~常識を疑え~

今回は、クリティカルシンキングのお話です。
結構前からビジネスにおいて重要なスキルと言われていたのですが、ここ数年このワードが注目を集め出しました。

注目を集めた理由は、2020年のダボス会議で、今後必要とされるビジネススキルとして2位に選ばれたのが要因と言われています。

(1)複雑な問題解決(Complex Problem Solving)
(2)クリティカルシンキング(Critical Thinking)
(3)創造力(Creativity)

これが2020年のダボス会議で発表された、今後必要とされるビジネススキルのベスト3です。

ダボス会議は、ニュースなどメディアで耳にする機会があるので、ご存知な方も多いと思いますが
正式名称はWorld Economic ForumでWEFと略します。
日本語でいうと「世界経済フォーラム」と言うのですが、毎年スイスのダボスという街で開催され
世界各地から政治家、ビジネスリーダー、学者、ジャーナリストなどが集まり、国際経済や政策、環境問題、テクノロジーの進歩など、世界に影響を及ぼすさまざまなテーマについて議論します。

世界を動かすハイパーエリートたちの会議で、ダボスで行われるから通称ダボス会議といわれています。

このダボス会議の開催時期は、このダボスには一般市民は入れず、招待された人のみが入れて、あらゆる高いビルの屋上からスナイパーが監視しているという、映画のような感じですが、実際に毎年行われている会議です。

このクリティカルシンキング。
日本語で直訳すると「批判的思考」となり「批判」という言葉から、ちょっとマイナスなイメージを持ってしまう人いますが、物事の本質を見極める為には、重要な思考法になります。

簡単にいうと「常識を疑え」ということです。

「常識」という言葉を聞いて、みなさんは常識とは何と思いますか?
・当たり前のこと
・正しいこと
・一般的なこと
・普通のこと
こんな感じではないでしょうか?

「あの人は非常識。」なんていい方があるので、常識は大切なことと思う人が多いと思います。

では、かなり時代をさかのぼってみます。
江戸時代、男性のちょんまげは常識だったと思います。
貧乏だと食い減らしで、子供を売ってました。

明治時代。
ゴミのポイ捨ては当たり前でした。
夏目漱石の三四郎で、空になった弁当の箱を汽車の窓からポイ捨てするシーンがありますが、今なら大問題ですよね。でも当時は常識です。

昭和時代。
口笛吹いて、空き地に行って、勝手に誰かの土地に不法侵入して遊んでました。
道路はガムのカスだらけでしたね。
病院内でも飛行機内でもタバコが吸えました。
部活の練習中は水飲んじゃダメでした。
体罰、当然のものと思ってました。
教育指導の先生に警棒で頭をこづかれたときは、昼間なのに星が見えました。
ジャニーさんの性癖、聞いたことない人いたんですかね?

昭和はリアル世代なので、キリがないですね(笑)
これらは昔の常識の一部の例ですが、現在ならほぼ非常識ですよね。
ちょんまげはOKかな? 一周回って斬新ですね。

まあ、何が言いたいかというと、常識は不動なものではなく、
相対的で文化や時代によって変わることがあるってことです。
もしかしたら常識と思うことは、変わることの方が多いかもしれませんね。
あまり大きく変わらないとしたら、それは良識だと思います。

常識だと思って、当たり前だと思って、考えたこともないことって案外多いものです。

そもそも、これって必要なの?
そもそも、これって何の為?
そもそも、これってどういう意味?

というような、「そもそも論」が重要だと思っています。
これからの時代というか、いつの時代もそうなんですが、時代は指数関数的に変わっていきます。

いち早く、不要な常識に気づき、良識をチョイスしていくことが大切なのかも知れませんね。

Just be hopeful

【NO.114】自然と科学

自然と科学

ここ数ヶ月はAIの話が続いていたので、今回は最近考えていることのお話をさせて頂きます。

そもそも、このレポートは特に最新情報や方法などを発信しているわけではなく
「こんな考え方もあるかもしれません」といった思考方法のレポートです。

また、ここで発言しているわたしの思考が正しいなどとはミリも思っていません。
わたしは単純にそう考えているだけで、みなさまの思考の幅が広がるきっかけになれれば
それだけで幸いです。

変わった考え方するやつもいるんだな程度で、受けてもらえればうれしいです。

さて、今回は「自然と科学」のお話です。

自然と科学というと、どうしても相反するものという印象を持つ人が多いと思っています。
例えば、天然と人工物とか、ナチュラルとケミカルといったような感じです。

ポジショニングマップにすると、こんな印象が強くないですか?

ケミカル、つまり人工物は安い。
ナチュラル、つまり自然とか天然のものは高い。
また、
ケミカル、つまり人工物は悪い。
ナチュラル、つまり自然とか天然のものは良い。

なんて、印象強くないですか?

わたしは、このポジショニングマップのような考え方が間違ってると言うつもりではなく。
全てにおいて、必ずしも適切かと疑問を持っているだけです。

この多くの人が持っている印象は、自らの様々な経験や学びの中から導いたものなのか?
それとも誰かに植え付けられたバイアスなのか?

ポジショニングマップでいうと、プラスとマイナスといったような対局の物であり
コインなどで例えると、表と裏といった対局の物の印象が強くないですか?

適切な場合もあると思うのですが、全てをこのような二次元で考えるのには、少々疑問があります。

そもそも、科学とは何でしょうか?
みなさまは科学を何とお考えですか?

わたしは科学とは、人類が読み解いた自然の法則と考えています。

つまり、科学とは自然に対極するものではなく
科学は自然の一部と考えています。

また、ポジショニングマップの左右対極や、コインの表裏のような二次元的なものではなく
三次元の球体のイメージです。

対義語という言葉が、このポジショニングマップのような考え方をしてしまう原因ではとも考えています。
対局の状態を意味する言葉としては正しいのですが、対局の性質ではないと考えます。

例えば、
暑いと寒い。
対局の状態を意味する言葉ですが、何を指しているかというと気温の状態ですよね。
暑いも寒いもどちらも同じ空気の温度を意味しています。
異なる性質ではありません。

熱いと冷たいであれば、水など何らかの物体の状態。
高い安いであれば、価格の状態。
高い低いであれば、建物や身長などの状態です。

先日、WHOが人工甘味料のアスパルテームに発癌性の疑いがあると見解を明らかにしましたが
天然の砂糖でも摂りすぎれば病気になりますし、生きるために欠かせない塩や水も摂りすぎれば命を落とすことがあります。

なので、どちらが善で、どちらが悪というような単純なものではなく
互いが存在することで、初めて己の存在を認識できるものと考えます。

もう少し変な話をすると
このような双方の状態は、同時に影響するのでは?
とも考えています。
どういうことかというと
例えば、熱いと冷たい。
ものすごく冷たいものを触ると火傷と似た状態の凍傷になることがあります。
また、大火傷をすると寒く感じることがあります。

これと同じようなことが様々な状態で起きているのではと考えています。

では、お金持ちと貧乏の場合はどうでしょう?

同時に存在するので、お金持ちになっても、常に喉が渇いている飢餓状態になったり
貧乏でも満たされていると感じたりするのではないかと。

こう考えると、あまり何かに極ぶりな考え方をするより
ゆるくフラットな考え方の方が、気持ち的に穏やかでいれる感じもします。

答えは当然分かりませんが
答えを求めてるというより、考えてるのが好きなんだと気づく今日この頃です。

まぁ、何事もバランスが大切ですね。

Just be hopeful

【NO.113】国連サミットでAIが “人間よりもうまく世界を運営できる。” と発言した件について

国連サミットでAIが “人間よりもうまく世界を運営できる。”と発言した件について

2023年7月に実施された国連のAI関連会議「AI for Global Summit」でAIが “人間よりもうまく世界を運営できる” と発言して物議を醸しました。

この発言をしたのは有名なAIのソフィアといいまして、2017年に世界で初めてサウジアラビアの市民権を獲得したAIです。

「うまく」という意味を、効果的、効率的と定義するならば、今後AIの精度がもっと上がることを想定すると、わたしはあながち間違っていない発言と思いました。

このような話題が上がると、どうしてもAIに支配されるといったような意見が目につくようになります。
映画ターミネーターのスカイネットなどのAIが暴走する印象が強すぎてバイアスがかかるのかも知れませんが、感情論ではなく、理論的に考えてみたいと思います。

ソフィアと話せる機会はないので、日常的に使っているAIで話を進めてみます。

ChatGPTを使っていて、スゴイなと感じるひとつとして、喧嘩を買わないというところがあります。
どんなに喧嘩売っても乗ってこないですよね(笑)
また、誘導尋問しても引っかからないです(笑)

Bardも同様に喧嘩を売っても乗ってこないのですが、誘導尋問は引っかかる傾向を個人的には感じます。

その話、関係あんの?
と思う人もいると思うのですが、わたしは非常に関係あると考えています。
つまり、感情的ではなく、理論的に物事を考え対応するということです。

社会には様々な問題があります。
ミクロであれば、ミクロであるだけ人間でも解決しやすくなりますが
マクロであれば、マクロであるだけ人間には解決しずらくなります。

これは、当然です。
マクロになれば、マクロになるほど複雑なロジックの重なり合いになります。
これを人間の頭脳で解決するのは、ほぼ0%に近くなります。

例えますと、袋の中にボルトとナットをひとつずつ入れます。
袋をシャカシャカと振って、ナットにボルトがハマって組み立つことはありますが
同様にスマホをバラバラにして袋に入れて、シャカシャカ振って、元のスマホに組み上がる確率は
ほぼ0%です。

0%ではありません。
ほぼ0%です。

それ、運の話じゃん。
と思う人は、すばらしい。
そうです、運でもあります。

問題を解決する知識を持ってるかどうかというのは運の問題でもあるのです。

例えば、あなたのパソコンが壊れたとします。
あなたがパソコンに詳しくて、自分で直せたら、この問題に対しては、あなたは相当運が強いです。
自分は詳しくなくても、家族に詳しい人がいれば、この問題に対しては、結構運が強いです。
家族に詳しい人がいなくても、友人に詳しい人がいれば、この問題に対しては、運が強いです。
誰ひとり詳しい人が周りにいなければ、この問題に対しては、運が悪いです。(笑)

これがミクロの問題の一例です。
マクロになればマクロになる程、色々な要因が絡み、複雑なロジックになります。

マクロな問題に取り掛かる。
感情的には理解できます。
何かしたい、何とかしたい。
しかし、解決できる確率は、ほぼ0%です。

ミクロな問題は100%解決できることがありますが、マクロな問題は100%解決できることは
ほぼありません。

わたしが思いつくところだと天然痘くらいが、ほぼ100%解決したと言えるのでは無いでしょうか?
しかし、これも「ほぼ」であり完全な100%では無いと思います。
何か人類がマクロの問題で、100%解決できたことがあったら、ぜひ教えてください♪

つまり何が言いたいかというと
色々な問題に対して、国が悪い
政治家が悪いって言う人いるじゃないですか。

政治は、誰がやっても問題を100%解決することは出来ないと考えます。
言い方悪くすると、誰がやっても一緒ってことです。

良い方向に向かう問題はあると思います。
ただ、それも運ですよね。

多くの人が因果関係で物事を考えるのが好きなのに
100%運で決まるとなると、それはそれで人は嫌がる複雑な生き物です。

では、非科学的な因果関係ではなく、科学的に相関の強さで考えましょう。
そうなると確率論になります。

現在、国連加盟国は193カ国で、言語の数は約7000言語あると言われています。
ここに文化の数となると計測もできなくなる数です。

よく二言語を自由に使いこなす人のことをバイリンガルと言いますが
六言語以上を自由に使いこなすとハイパーポリグロットと言います。

ハイパーポリグロットには会ったことがないです。
スゴイっすよね六言語って。。。

ChatGPTを例にすると、英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、オランダ語、ロシア語、中国語、韓国語、日本語の十一言語対応になる訳です。

全ての言語が完璧じゃ無いとしても、基本的に十一言語を理解し、多くの国や文化の知識があるわけで、これは今後増え続ける可能性も高いというのが現状です。

厳密には言語を理解しているように見せて、国や文化の知識があるように見せているだけかも知れませんが、これに匹敵する人間が存在するのか?ということ、また存在したとしても同時に会話や考えることは出来ません。

聖徳太子で10人です。(笑)
伝説の人で10人ですよ。

ChatGPTってどのくらいなんですかね?
数千の同接はあると思います。
億あるのかな?

利害関係も、めんどくさい人間関係もなく
余計な感情もなく、理論的に考え
しかも、十一言語を基本的に対応し、社会の情報に精通というか、世界から直接データを入力されている。

確率論的に「AIが人間よりもうまく世界を運営できる」を
否定出来る理論があればとてつもなく興味があります。

まぁ、確率論が全てとは全然思っていません。
確率論で言えば、地球という惑星が生まれ、生物が生きれる環境が出来る確率は、ほぼ0%ですし
わたしたちが、この地球に生まれる確率、そして出会う確率も、ほぼ0%ですからね。

Just be hopeful

【NO.112】AIにより変わる教育、変えるべきは評価の基準。

Chat GPTなどのAI言語モデルの登場で、教育面で「学び」というものを改めて考え直す時期が来ているようで、日々多くの議論がされています。

学生のChat GPTの使用を規制するべきか?
宿題でChat GTPの答えをコピペしていたら意味がない。
論文をChat GPTに書かせていたら意味がない。

Youtubeなどでも多く議論を目にします。
AI賛成派の先生、AI反対派の先生、色々います。

例えば、「学生のChat GPTの使用を規制するべきか?」という議題。
Chat GPTが答えられないような問題を、教師が出す必要がある。と答える賛成派の先生もいれば
Chat GPTを使用し続ければ考えるという能力が育たない。と答える反対派の先生もいます。

みなさんはどちら派ですか?

わたし、すごく不思議なんです。
なぜ多くの人が「議題」があると、それが今議論し判断すべき問題であると思うのか?
出された「議題=問題」に対して、Yes / No または賛成/反対の答えを出さなきゃいけないのか?

この議題、定義が足りないんですよ。

今の社会って結果が評価される訳じゃないですか。
学生であれば、テストの点数であったり、論文の出来であったり。
評価はあくまで結果ですよね。

プラスして、より多く記憶し、より早く記憶したものを評価しますよね。

この評価で生涯年収が大きく変わったりする訳じゃないですか。
その評価基準が変わらないんだったら、Chat GPTは使うべきですよね。

必要なのは、Chat GPTを規制する規制しないではなく。
評価の基準を変えるべき時期だと考えます。

より多く、より早く、より正確にを評価するものを学習としてきたので
問題を出されると、それにそのまま答えるようになっている気がします。
問題自体が問題と考えられなくなってるのではと思うのです。

そもそも、日本政府が掲げている「ムーンショット計画」というものがありまして、その中の目標としてこうあります。

・2050年までに、望む人は誰でも身体的能力、認知能力及び知覚能力をトップレベルまで拡張できる技術を開発し、社会通念を踏まえた新しい生活様式を普及させる。

・2030年までに、望む人は誰でも特定のタスクに対して、身体的能力、認知能力及び知覚能力を強化できる技術を開発し、社会通念を踏まえた新しい生活様式を提案する。

このように、ちゃんと掲げてる訳じゃないですか。
2030年までに「強化できる技術を開発」
2050年までに「トップレベルまでに拡張できる技術を開発」と。

技術でクリアすると掲げておりながら、努力でクリアしなさいと言っているあたり、
よく分からんのですよ。

大切なのは、学びに対して努力をすることではなく
学びに対して興味を持ち、それを喜んで探求していくことだと思うのです。
評価をしなければいけない前提だから、AIに規制が必要かどうかの話になるわけで
評価をしない前提であれば、AIを使って興味のある分野を喜んで探求すれば良いだけだと考えます。

昔ならわかります、知能のレベルによって学校や教室を分け、効率よく教育をする必要があったので。
今はAIで一人ひとりの理解具合に合わせ教育できます。
教育者という職を残すためだけに、評価をするという仕組みが残ってる。
とも思えます。

ムーンショット計画にはこんな目標もあります。

・2050年までに、人が違和感を持たない、人と同等以上な身体能力をもち、人生に寄り添って一緒に成長するAIロボットを開発する。
・2030年までに、一定のルールの下で一緒に行動して90%以上の人が違和感を持たないAIロボットを開発する。
・2050年までに、自然科学の領域において、自ら思考・行動し、自動的に科学的原理・解法の発見を目指すAIロボットシステムを開発する。
・2030年までに、特定の問題に対して自動的に科学的原理・解法の発見を目指すAIロボットを開発する。
・2050年までに、人が活動することが難しい環境で、自律的に判断し、自ら活動し成長するAIロボットを開発する。
・2030年までに、特定の状況において人の監督の下で自律的に動作するAIロボットを開発する。

このような目標を掲げ、向かっている国が、AIの使用に規制をどうのこうの議論するって
人に注目されそうな議題をあげて、ただ人の時間の搾取をするだけのコンテンツを作り続けてるだけのように見えます。

そして、今議題にすべき重要なことは
国として国産のAI言語モデルを作ることに予算をぶっこむかってこと。

AI言語モデルは性質上、多く使われた物勝ちです。
つまり、何もしなければOpenAIの独り勝ちはほぼ確定であり、日本人はそのサービスを使い続けるために料金を支払い続けることになるわけです。

そうなれば、ムーンショット計画が現実化した時に必要なAIも料金を払い続けるわけです。

先日、AI分野で有名な東大の松尾教授が500億くらいでChat GPT 3.5と同レベルは作れると思うと言っていました。

わたしはここに挑戦したほうが良いと思うんですよね〜
どんだけ外資が稼げる可能性があるか。。。

異次元の少子化対策で3兆円。
そもそも先進国はこの50年間で軒並み出生率が下がっている訳で、
維持している国なんてひとつもありませんし、出生率低下の原因も解明出来ていません。

また、高齢者の面倒を見るために子供を増やさなきゃいけないように見えているのは私の偏見ですかね?
わたしなら、そんな考えの国にいま生まれてきたくないです。

もし、少子化対策がうまくいって来年出生率が上がったとします。
来年生まれる子が社会に出るのって、今から23年後くらいですよね?
つまり、2046年。
そこから4年でムーンショット計画の2050年なんですよ。

50年間、先進国全てが下げている出生率に3兆円かけるなら
この1年ほどでとんでもなく伸びているAIにかけた方が、みんなの税金も生きると思うんですよね。

500億でChat GPT 3.5と同レベルなら、3兆円かければ4レベルも無理じゃない気がしてます。

まとめます。

まず議題すべきは、国産の言語AIモデルを作るかどうか。
次に、学問における評価の基準の変更。
そして、AIをゴリゴリ扱える学生を育てること。

子供を育てやすい国という大人都合よりも
子供たちが生まれてきたいと思う国になるといいですね。

Just be hopeful