【NO.127】AIを、何に使っていいか分からない。

AIを、何に使ったらいいか分からない。
こう思っている人は多いと思います。

多くの人が、何に使っていいか分からないので、問題ない。
これも一つの考え方だと思います。
しかし、本当にそれで大丈夫でしょうか?

「AIを、何に使ったらいいか分からない。」
つまり、これは

・現場のビジネスでの問題点を理解していない。
・現在の技術で何が出来るか理解していない。

このどちらかか、または両方であることを意味します。

この両方をクリアしている企業が各業界に現れれば、その業界はその企業によって淘汰される可能性があります。
これは私の業界も例外ではなく、全ての業界に当てはまると言っても過言ではありません。

「AIを何に使ったらいいか分からない」
という言葉を深く考えずに口にしてしまう現状を、私たちは見過ごしてはいけないと思います。

今回は、最新のAIを使って行った一つのテストから、今後の社会やビジネスの変化についてお話ししたいと思います。このテスト例を皆様の業界に当てはめて考えていただければ、理解が深まるのではないかと思います。

上のYoutubeを再生して頂くと、架空のアーティストのミュージックビデオ(MV)が流れます。
このMVの制作には、以下の4つのAIを使用しました。
・言語生成AI
・画像声AI
・楽曲生成AI
・動画生成AI

まず、架空のアーティストグループ「Quad Beat」という4人組と、フィーチャリングする「NOA」というキャラクターを画像生成AIで作成しました。そして、弊社のコピーである「Just be hopeful」という曲名で、言語生成AIに歌詞を生成してもらいました。
次に、その歌詞を楽曲生成AIに入力し、曲を作ってもらいます。曲のシーンをイメージし、それを画像生成AIでワンカットずつ作成。それらを動画生成AIで動画化し、編集を繰り返して完成させました。

一度で理想のものが出来上がることは稀です。
何度も試行錯誤を繰り返し、理想に近づけていきました。
この2分弱の動画でも、仕事の合間に取り組み、完成までに約3週間かかりました。

動画生成AIは今年から始まったサービスなので、まだまだ荒削りな部分がありますが、それでもそれらしい動画に仕上がったと思います。

重要なのは、これが一人で完成できるということです。
このようなことが、さまざまな業界で可能になりつつあります。

リアルの世界で、このようなMVを作る場合は、どれだけの人間が携わると思われますか?
アーティスト5人はもちろん、そのマネージャーから、所属事務所の人々、作詞家、作曲家、レーベルの人々、プロデューサー、ディレクター、カメラマン、照明さん、音響さん、メイクさん、スタイリスト、etc.

とてつもない人数が関わります。

従来のビジネスは、多くの人々が専門知識を持ち寄って成り立っています。
一人の専門知識では稼げる額に限界があるため、多くの人が関与し、より大きなビジネスへと成長させていきます。

しかし問題は、組織が大きくなりすぎると全体の詳細を把握している人がいなくなることです。私は多くの企業と仕事をしていますが、他の部署の質問に答えられる人はほとんどいません。これは人間であれば致し方ないことであり、決して悪いことではありません。

人間同士が絶妙なバランスを保ちながら形を作ってきましたが、そこにAIが加わりました。
来年には二足歩行の家庭用ロボットも発売開始される予定です。驚くべきはその価格で、約200万円程度だそうです。
そうなると、数年以内に企業向けの人型ロボットが発売されていくと考えられます。

未来の街にロボットが歩いている世界。
それは誰もが一度は想像したことがあるでしょう。
その未来は思っていたよりも早く訪れそうです。

今の技術進化を軽視しない方がいいです。

Just be hopeful