Googleが8月18日に「August 2026 spam update」の展開を始め、2日16時間ほどで完了しました。検索セントラルのランキング更新履歴に記録されているとおり、対象は全言語・全地域です。お盆明けに検索からの流入が少し動いた、という心当たりのある方もいるかもしれません。
スパムアップデートという名前は身構えさせますが、内容はGoogleがすでに公開しているスパムポリシーに沿って、違反を見つける自動システムを調整するものです。新しい違反の種類が増えたわけではありません。とはいえ、ふつうにサイトを運営していても意図せず触れてしまう項目はいくつかあります。公開資料をもとに、確かめておきたい場所を整理してみます。
今年三度目のスパムアップデート
Googleは検索の順位に関わる大きな更新を、ステータスダッシュボードのランキング履歴に記録しています。そこを見ると、今年のスパムアップデートは3月24日、6月24日、そして今回の8月18日で三度目です。コアアップデートのほうは3月27日と5月21日の二回でした。
目を引くのは展開の速さです。今回は2日16時間で完了し、6月の更新も2日1時間でした。11日以上かかった5月のコアアップデートや、26日を超えた昨年8月のスパムアップデートと比べると、明らかに短くなっています。展開が短いということは、順位の動きが出るならすぐ出て、すぐ落ち着くということでもあります。数日ぶんの数字だけで判断を急がないほうがよさそうです。
コアアップデートとは狙いが違う
コアアップデートは検索システム全体の評価の見直しで、違反がなくても順位は動きます。一方でスパムアップデートは、スパムポリシーに反する手法を検出する仕組みの精度を上げるものです。Googleはポリシーの冒頭で、違反行為は自動システムと、必要に応じた人によるレビューの両方で検出されると説明しています。後者は手動による対策につながり、違反したサイトは順位が下がるか、結果に表示されなくなるとしています。
この二段構えは実務のうえでけっこう重要です。手動による対策を受けた場合はSearch Consoleに通知が届きますが、自動システム側の評価が変わっただけなら通知は来ません。通知がないから何も起きていない、とは言い切れない一方で、通知が届いていれば原因の在りかははっきりしている、という読み方になります。
運営していると意外に触れやすい項目
ポリシーを読み直すと、悪意なく運営していても引っかかりうる項目が並んでいます。ひとつは利用者が投稿できる場所に溜まるスパムです。ブログのコメント、フォーラムの書き込み、ファイルのアップロード先などが例に挙げられており、サイト運営者自身が気づいていないことが多い、とGoogle自身が書いています。
もうひとつは、改ざんによって置かれたコンテンツです。既存ページへのコード挿入、新しいページの追加、本文への隠しリンクの混入、そして条件つきのリダイレクトが例示されています。検索結果から来た人だけ別のページに飛ばし、URLを直接開いた運営者には何も起きない、という形が典型です。長く動いているサイトほど、使わなくなったプラグインやテーマが入り口になりやすいところです。
第三者の記事を載せる形も気になりますが、ここはGoogleが線引きを明記しています。問題になるのは、ホスト側がすでに持っている評価を借りて上位に出すことが主な目的のときです。読者に直接届けることを目的とした寄稿、社説、記事広告、あるいは掲示板やコメント欄のような利用者投稿の仕組みは該当しない、と例外が並べられています。
安心してよい表現と、確かめたいリンク
隠しテキストの項目もよく誤解されます。白背景に白文字を置く、文字サイズや不透明度をゼロにする、CSSで画面外に飛ばすといった手法は違反ですが、アコーディオンやタブ、スライダー、ツールチップ、スクリーンリーダー向けのテキストは違反ではないと明示されています。使い勝手のために内容を出し分ける設計は、そのまま続けて構いません。
リンクについても同じで、広告やスポンサーとしてリンクを売り買いすること自体は否定されていません。rel=”nofollow” か rel=”sponsored” を付けて評価を渡さないようにしていれば、ポリシー違反にはならないと書かれています。過去に受けた掲載営業の名残が残っていないか、記事下やフッターのテンプレートも含めて見ておくとよさそうです。
順位が動いたと感じたら、まずSearch Consoleで手動による対策の通知を確認し、次に落ちたクエリとページを特定する。この順番で見れば、慌てて本文を書き換える前に原因の見当がつきます。展開はすでに終わっているので、ここからの数字は落ち着いた状態のものとして読めます。













