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サイトに載せた広告の重さをChromeが数えはじめた

ページを開いたら広告ばかりで本文が見えない。そんな経験は誰にでもありますが、これまでは「多い気がする」という感覚で語られることがほとんどでした。Chromeの開発チームは9月15日、実際のユーザーの閲覧データを集めた Chrome User Experience Report(CrUX)に、広告の量と負担を表す指標を新しく加えたと発表しました。

加わったのは4つの指標です。画面内に見えている広告の平均数を数える「Ad Count」、画面の面積のうち広告が占める割合をスクロール中も含めて平均した「Ad Density」、そして広告のスクリプトや素材の読み込みと実行にかかった処理時間を示す「Ad Weight: CPU」と、通信量を示す「Ad Weight: Network」です。どの部分が広告かは、Chromeが持っている広告検出の仕組みで判定されます。

数値は既存のCrUXと同じく、実際のユーザーから集めた直近28日間の平均として公開されます。対象はWindows、macOS、Android、ChromeOS、Linux版のChromeで、iOS版のChromeやアプリ内のWebView、ほかのChromium系ブラウザは含まれません。いずれも「実験的」と明記されていて、今後名前や中身が変わる可能性があるとされています。

評価の基準ではなく見える化の道具

注意したいのは、これらがCore Web Vitalsの仲間ではないという点です。発表では、Core Web Vitalsから着想を得たものの、その一部ではなく、良い・悪いの目安となる基準値も設けていないと説明されています。主な使い手として想定されているのは広告主や広告配信の事業者で、広告枠の価値を判断する材料にしてほしいという位置づけです。検索順位に直接つながる話として受け取る必要はなさそうです。

一方で、制作の現場にとっても使い道はあります。9月下旬に公開されたChrome DevToolsの更新では、Applicationパネルに広告用の区画が加わり、この4指標をまとめて見られるようになりました。CPUと通信量を広告の要素ごとに分けて確認でき、メインフレームで動いている広告スクリプトの一覧や、ページ上の広告を強調表示する切り替えも用意されています。手元のブラウザで、どの広告がどれだけ重いのかを具体的に確かめられるわけです。

中小企業のサイトでも、アクセス解析のタグに加えて広告配信やリターゲティングのタグを複数入れているケースは珍しくありません。表示が遅いと感じたときに、原因が自社の作りなのか外部の広告なのかを切り分けるのは意外と手間がかかります。数値として見えるようになったことで、広告を入れるかどうか、どこまで載せるかを、感覚ではなく材料をもとに話し合えるようになるのではないでしょうか。データは今後1か月ほどで集まる範囲が広がるとのことなので、自社サイトや担当サイトがどう表示されるか、一度のぞいてみる価値はありそうです。

[1994-2002]
ITベンチャーの幹部として、8年間で数名の企業を500名以上の企業に成長させることに貢献。95年より独学でwebデザインを学ぶ。

[2002-2023]
米国法人のwebデザイン会社のCEOを務め数々の賞を受賞。

[2023〜]
AI事業開始に伴い、つくば市を拠点として株式会社RESONIXを起業。