WordPressの最新版6.8「Cecil」では、Speculation Rules APIによる先読み機能がコアに統合されました。この機能により、ユーザーのクリック前にページを先読みすることで、Largest Contentful Paint(LCP)のパフォーマンスが大幅に改善し、設定によってはページの即座読み込みも実現可能となっています。
Speculation Rules APIは、ユーザーの行動を予測してページやリソースを事前に読み込む最適化技術で、JSON形式でルールを定義してブラウザに先読みの指示を出す仕組みです。現在はChrome、Edge、OperaなどのChromium系ブラウザでサポートされており、Safari や Firefox では機能は無視されるものの、悪影響はなく、単に先読みの恩恵を受けられないだけです。
WordPress 6.8では、デフォルトで保守的な設定が採用されており、クエリパラメーターやハッシュフラグメントのないアンカーリンクに対してのみ先読みが適用されます。現時点では先読み(prefetch)モードと保守的(conservative)な積極性が採用されており、ユーザーがリンクと相互作用したときにURLが先読みされる仕組みです。
実際のパフォーマンス向上効果
この機能の効果は実際のサイト運営で確認されています。複数のクライアントサイトでのテストでは、体感的なページ読み込み時間が最大40%短縮された事例も報告されています。ユーザーからの評価では、なぜかは言葉で表現できないものの、先読み機能を有効にしたサイトの体験を好む傾向があり、「サイトがより高級に感じる」という反応も得られているとのことです。
ただし、先読み機能は同一サイト内での別ページへの遷移時にのみ効果を発揮するため、個別のURLに対するベンチマークテストでは効果を測定できず、実際のユーザー体験では測定結果以上の改善効果が期待できます。
WordPress 6.8のコア機能では保守的な先読みのみですが、専用のSpeculative Loadingプラグインを使うことで、より積極的な事前レンダリング機能を利用でき、設定画面から先読みの方式と積極性をカスタマイズすることも可能です。制作現場では、サイトの性質に応じてこれらの設定を調整することで、さらなるパフォーマンス向上が見込めるでしょう。













